JAL純利益42%減、ANAは予想上方修正―配当・優待で比べる航空2社

JALとANA、航空大手2社の業績や配当、最低投資額を比較する。(写真:Anna Zvereva from Tallinn, Estonia, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)[写真拡大]
日本航空(JAL)は2027年3月期上期に再上場後最高の売上収益を確保した一方、最終利益は前年同期比42.2%減となった。全日本空輸(ANA)も増収減益だったが、通期予想を一部上方修正している。航空大手2社の業績や配当、最低投資額を検証する。
JALの売上収益は前年同期比11.7%増の1兆989億円となり、上期として再上場後の最高を更新した。国際旅客に加え、マイル・金融やコマース事業も伸びた。一方、最終利益は同42.2%減の390億円だった。
増収にもかかわらず利益が減った主因は、燃油市況の高騰と円安だ。EBITは同36.0%減の701億円となったものの、第1四半期の計画下振れを挽回し、上期の期首計画を上回った。
JALは通期の売上収益2兆950億円、EBIT1,800億円、最終利益1,100億円の予想を据え置いた。年間配当予想も前期と同額の96円で変更せず、中間配当は48円に決めた。
ANAの上期売上高は前年同期比17.5%増の1兆3,987億円となり、上期として過去最高だった。国際線旅客が伸び、AI・半導体関連需要を取り込んだ国際貨物収入(日本貨物航空〈NCA〉との合算)も同78%増加した。ただし、前年同期のNCAの連結は7~9月の3カ月分のみで、単純比較はできない。
一方、ANAの営業利益は前年同期比9.7%減の881億円、最終利益は同11.8%減の670億円だった。燃油費などの営業費用が増え、増収分を吸収した。
ANAは10月29日、2027年3月期の売上高予想を2兆7,700億円から2兆8,700億円、最終利益予想を960億円から990億円へ引き上げた。営業利益予想は1,500億円に据え置き、年間配当は前期比5円減の60円を予定する。
11月2日の終値はJALが3,033円、ANAが3,075円だった。100株の購入に必要な資金はJALが30万3,300円、ANAが30万7,500円で、ほぼ同水準となる。
両社とも100株以上の株主を対象に、国内線の運賃を約50%割り引く優待を用意する。ただし、100株の場合、JALは3月末を基準に年1枚、ANAは3月末と9月末を基準に各1枚を発行するため、利用頻度には差がある。
JALは年間配当予想の高さ、ANAは通期予想の上方修正と100株で年2回の優待が特徴となる。旅客需要は堅調だが、燃油価格や為替が利益を左右するため、増収が利益拡大につながるかを確認したい。(記事:林田孝治・記事一覧を見る)
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