ウォーレン・バフェット氏、バークシャー会長を退任―投資哲学を示す5つの名言

2026年9月20日 02:48

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記事提供元:International Business Times

バークシャー・ハザウェイが本拠地を置くネブラスカ州オマハ(Photo by John Matychuk on Unsplash)

バークシャー・ハザウェイが本拠地を置くネブラスカ州オマハ(Photo by John Matychuk on Unsplash)[写真拡大]

 米著名投資家のウォーレン・バフェット氏がバークシャー・ハザウェイの会長を退任した。60年以上に及んだ同社での経営を締めくくる一方、名誉会長兼取締役として引き続き助言する。

 バークシャーは18日、96歳のバフェット氏が同日付で名誉会長に就任し、取締役にとどまると発表した。長年の後継計画に基づき、長男のハワード・バフェット氏を新会長に選任した。2026年1月1日に最高経営責任者(CEO)に就任したグレッグ・アベル氏は、引き続き経営の指揮を執る。

 バフェット氏は1965年、経営不振に陥っていた繊維会社バークシャーの経営権を取得し、1970年に会長兼CEOに就任した。その後、保険、鉄道、エネルギー、製造、小売りなどを傘下に持つ時価総額約1兆1000億ドルの複合企業に育てた。

 投資実績に加え、毎年の株主書簡や、ネブラスカ州オマハで開かれる株主総会での長時間にわたる質疑応答でも知られる。投資や経営、経済に対する考え方を端的に表した5つの言葉を振り返る。

■「私たちが望む保有期間は永遠だ」

 バフェット氏は1988年の株主書簡で、優れた経営陣が率いる優れた企業の株式について、「私たちが望む保有期間は永遠だ」と記した。

 バークシャーは同年、コカ・コーラ株の取得を開始した。短期的な株価変動ではなく、企業の長期的な競争力や本源的価値を重視する投資姿勢を象徴する言葉である。

 「そこそこの企業を素晴らしい価格で買うより、素晴らしい企業をそこそこの価格で買う方がはるかに良い」

 1989年の株主書簡では、単に割安に見えるという理由で企業を買収した経験から得た教訓を記した。

 バフェット氏は、簿価に比べて安価だった企業への投資で苦戦した経験を紹介し、長年のパートナーだったチャーリー・マンガー氏の影響で、価格の安さだけでなく、事業の質と経営陣を重視するようになったと説明した。

■「潮が引いたときに初めて、誰が裸で泳いでいたのかが分かる」

 バフェット氏は、景気や金融環境が悪化したときに初めて、企業が抱えていた過剰なリスクや経営上の弱点が表面化することを、この比喩で繰り返し表現した。

 2001年の株主書簡では、保険業界の問題を論じるなかでこの言葉を用いた。好況期には見えにくい引き受け規律の欠如や、不適切なリスク管理への警告である。

■「最大の過ちは、間違いの修正を先延ばしにすることだ」

 バフェット氏は自身の投資や経営判断の誤りも率直に認めてきた。

 2025年2月に公表した2024年の株主書簡では、「最大の過ちは、間違いの修正を先延ばしにすることだ」と指摘した。そのうえで、「問題は願っても消えない。どれほど不快であっても、行動が必要だ」と述べた。

■「貿易を武器として使うべきではない」

 バフェット氏は2025年5月の年次株主総会で、ドナルド・トランプ政権の関税政策によって国際貿易が混乱するなか、「貿易を武器として使うべきではない」と述べた。

 他国の繁栄は米国の利益を損なうものではなく、世界の国々が豊かになるほど米国も繁栄し、安全になるとの考えを示した。貿易を対立の手段として利用することについては「正しいとも賢明だとも思わない」と語った。

 この発言は、米中関係の緊張や中東紛争の経済的影響に企業が直面するなか、引き続き重みを持つ。中東での戦闘激化に伴う供給混乱で原油価格が急上昇し、エネルギー価格と関税の上昇が企業や消費者のインフレ懸念を強めている。

 今回の会長交代は、2025年5月の年次株主総会で発表した経営移行の最終段階となる。バフェット氏は同総会で、年末にアベル氏へCEO職を引き継ぐ考えを表明した。アベル氏は2026年1月にCEOへ正式就任し、バフェット氏は会長職にとどまっていた。

 バフェット氏は1993年からバークシャーの取締役を務めている。1999年から、食料安全保障や紛争の緩和に取り組むハワード・G・バフェット財団の会長兼CEOを務め、国連世界食糧計画(WFP)の飢餓問題担当親善大使も約10年間務めた。

 新体制では、アベル氏が事業経営を担い、バフェット氏が取締役会の会長として企業文化と価値観を守る。バフェット氏は取締役として、引き続き「判断と見識」を提供する。

 バフェット氏は会長退任に際して株主に宛てた書簡で、「時の流れには誰も勝てない。それでも、時間は私に寛大だった」と記した。「会社は素晴らしい人々の手に委ねられている」と述べ、後継体制への自信を示した。

 18日の米株式市場で、バークシャーのクラスB株は前日比0.11%高の509.77ドルで取引を終えた。発表直後の時間外取引では約0.3%下落していたが、通常取引では小幅高となった。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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