マーケットエンタープライズ、27年6月期はV字回復で大幅増益へ、モバイル通信改善、28年6月期以降の配当開始を計画
(決算速報) マーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は8月14日に26年6月期連結業績を発表した。ネット型リユース事業は順調だったが、モバイル通信事業の不振の影響で減益だった。27年6月期はV字回復で大幅増益予想としている。ネット型リユース事業が順調に推移することに加え、モバイル通信事業では契約回線数の着実な積み上げや月額料金値上げ(26年10月実施予定)によりストック型ビジネスへの構造転換と収益性改善を推進する。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。なお株主還元について現在は配当を実施していないが、28年6月期以降に業容拡大に伴う利益の増加に合わせ、現在の株主優待費用を配当原資に充当する形で配当を開始する計画を示した。株価は年初来安値圏だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。
■26年6月期は減益、27年6月期はV字回復で大幅増益予想
26年6月期の連結業績は売上高が前期比5.9%増の262億30百万円、営業利益が88.4%減の72百万円、経常利益が94.9%減の35百万円、親会社株主帰属当期純利益が76百万円の損失(前期は4億84百万円)だった。
ネット型リユース事業は増収増益と順調だったが、モバイル通信事業の不振の影響で減益だった。なお当期よりセグメント区分を変更し、ネット型リユース事業(個人向けリユース分野、おいくら分野)、モバイル通信事業、その他事業とした。従来のメディア事業を再編したほか、従来の個人向けリユース分野とマシナリー(中古農機具)分野を統合して個人向けリユース分野とした。ネット型リユース事業とモバイル通信事業の主力2事業として、さらなる成長を推進する。
営業利益(前期比5億53百万円減益)の要因分析は、前期の本社移転関連一時費用の解消で68百万円増益、増収要因で5億02百万円増益、粗利率悪化(モバイル通信事業の粗利率が8.5ポイント悪化したため全社ベースの粗利率が3.6ポイント低下)で9億52百万円減益、売上増に伴う販管費の増加で4億61百万円減益、販管費コントロール効果による販管費比率の改善(1.1ポイント低下)で2億90百万円増益だった。
ネット型リユース事業は売上高が3.6%増の131億83百万円、営業利益(全社費用等調整前)が29.4%増の13億53百万円だった。増収増益だった。個人向けリユース分野は個人向け商材が物価高に伴う販売単価の上昇も寄与して増収・売上総利益増益、中古自動車が中東情勢の影響により輸出向け在庫の物流が停滞して減収だがオペレーション改善効果などで売上総利益前期並み確保、中古農機具が商流見直しで粗利率が改善したが売上総利益減益だった。おいくら分野は自治体との連携強化などにより加盟店数および売上高が順調に推移した。
モバイル通信事業は売上高が9.0%増の129億54百万円だが、営業利益が3億60百万円の損失(前期は8億58百万円)だった。売上面は契約回線数の積み上げにより増収だが、利益面は広告施策の非効率解消に時間を要した影響で新規回線の獲得数が想定を下回ったほか、期末にかけて回線契約の大口解約が発生したことも影響した。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が63億34百万円で営業利益が80百万円の損失、第2四半期は売上高が66億32百万円で営業利益が12百万円の損失、第3四半期は売上高が64億79百万円で営業利益が1億69百万円、第4四半期は売上高が67億85百万円で営業利益が5百万円の損失だった。
27年6月期の連結業績予想は売上高が前期比1.3%増の265億80百万円、営業利益が4.8倍の3億50百万円、経常利益が8.6倍の3億円、親会社株主帰属当期純利益が1億74百万円(前期は76百万円の損失)としている。
27年6月期はV字回復で大幅増益予想としている。セグメント別の売上高計画はネット型リユース事業の売上高が9.9%増の144億88百万円、モバイル通信事業が7.1%減の120億35百万円である。
ネット型リユース事業は増収増益と順調に推移する見込みだ。個人向けリユース分野は個人向け商材買い取り専門店開設やAI活用による生産性改善などにより増収増益、おいくら分野はGIGA端末更新需要の取り込みなど自治体連携の収益化により増収増益見込みとしている。買い取り専門店については、第1号店を新宿駅前に出店(26年秋予定)し、同様の都心店の多店舗展開を計画している。モバイル通信事業(減収増益見込み)は、契約回線数の着実な積み上げや26年10月実施予定の月額料金値上げによるARPU(1回線当たり利用料金)の改善などにより、ストック型ビジネスへの構造転換と収益性改善を推進する。値上げにより一時的に解約増を見込むが、28年6期には保有回線数の回復と粗利率改善効果の通期フル貢献を見込む。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。
なお株主還元について現在は配当を実施していないが、28年6月期以降に業容拡大に伴う利益の増加に合わせ、現在の株主優待費用を配当原資に充当する形で配当を開始する計画を示した。
■株価は下値固め完了
株価は年初来安値圏だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。8月14日の終値は1150円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS32円50銭で算出)は約35倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS243円07銭で算出)は約4.7倍、そして時価総額は約62億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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