ドラッグストアの利用目的は?医薬品のマツキヨ、食品のクリエイト、日用品のツルハ

2018年3月20日 07:04

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 ソフトブレーン・フィールドの調査によると、日用雑貨や食品の購入を目的にドラッグストアを訪れる人が多く、チェーンによっても購入内容に差があることが分かった。

■約4割が週に1回以上利用

 19日、フィールド・クラウドソーシング事業を展開するソフトブレーン・フィールドが「ドラッグストアの利用に関する調査報告」を発表した。調査は、市場規模が拡大し続けるドラッグストアにおける消費者の行動を調べたもので、2017年7月1日から12月31日を調査期間として、4,448人の男女を対象にアンケートを行い、購買データと合わせて分析を行っている。

 ドラッグストアに行く頻度は、「週に1回以上」が38.2%、「月に2~3回」が34.6%、「月に1回」が17.6%、「2~3カ月に1回」が7.6%、「それ以下」が1.9%だった。

■トップ3はマツモトキヨシ、サンドラッグ、ウェルシア

 よく利用するドラッグストアを尋ねた質問で、最も多かったチェーンはマツモトキヨシの15.6%、2位は僅差の15.5%でサンドラッグ。以下、ウェルシア(10.1%)、ツルハドラッグ(6.9%)、クリエイトSD(6.6%)、ココカラファイン(6.2%)、コスモス(4.1%)などとなっている。ただし、その他や選択肢にないドラッグストアを選んだ人が27.0%もいるため、ドラッグストア業界における競合の厳しさが感じられる結果となっている。

■店舗数トップはツルハドラッグ

 利用度合いでトップ3のマツモトキヨシ、サンドラッグ、ウェルシアだが、各社サイトを参考にすると、店舗数はマツモトキヨシが1,575店、サンドラッグが1,070店、ウェルシアが1,561店。なお4位となったツルハドラッグは1,845店で、トップ3を超えている(いずれもグループ合計)。

 店舗数と利用度合いが比例していないように感じるかもしれないが、こうした店舗数には名前の異なる系列店やグループ店が含まれている。例えば、マツモトキヨシであれば「どらっぐぱぱす」「シメノドラッグ」、サンドラッグには「ダイレックス」「星光堂薬局」、ツルハドラッグには「くすりの福太郎」「レディ薬局」などがある。またイオングループのウェルシアでは「ダックス」の他、イオン系の施設に併設した店舗もあるため、それと気づかずに利用している人も多そうだ。

■医薬品のマツモトキヨシ、食品のクリエイトSD

 調査では、会員のレシートから上位5チェーンの購買内容を分析している。マツモトキヨシの利用者で購入が多めだった商品は、医薬品(24.3%)、美容・健康(18.0%)だ。これがサンドラッグやツルハドラッグでは日用雑貨(サンドラッグ:40.0%、ツルハドラッグ:40.4%)となり、ウェルシアでは日用雑貨(28.9%)と食品(28.6%)がほぼ同じ、クリエイトSDでは食品(36.2%)が多めとなる。

 レシート1枚(1回の買い物)の購入金額が最も多かったのはウェルシアの1,347円、次いでツルハドラッグ(1,311円)、サンドラッグ(1,084円)、マツモトキヨシ(1,059円)、クリエイトSD(1,033円)。レシート1枚の買い上げ個数で最も多かったのはクリエイトSDの5.6点、次いでウェルシア(4.8点)、ツルハドラッグ(4.4点)、サンドラッグ(3.5点)、マツモトキヨシ(3.2点)だった。
 また1人当たりの利用回数で最も多かったのはクリエイトSDの6.7回、次いでサンドラッグ(5.1回)、ツルハドラッグ(4.8回)、ウェルシアとマツモトキヨシが同数(4.4回)となっている。

■ドラッグストアに求められるのは?

 この他、ドラッグストアに求めることとして、「価格の安さ」(70.1%)や「スーパーのような食品・日用品の品揃え」(41.1%)が多数となり、「食品のみの購入でドラッグストアに来店したことがある」と答えた人も70.6%となった。

 資料に「(ドラッグストアは)スーパーやコンビニのように日常的に利用される業態として成長し続けている」とあるように、デパートやスーパーが伸び悩む一方で、ホームセンターやディスカウントストアとともにドラッグストアの存在感がますます大きくなりそうだ。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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