『キャッチャー・イン・ザ・ライ』以前のサリンジャーがここに――作家のエッセンスが詰まった初期作品全21篇を収録『サリンジャー初期短篇全集』が7月28日発売

プレスリリース発表元企業:河出書房新社

配信日時: 2026-07-28 08:00:00

柴田元幸氏の名訳でおくる、若きサリンジャーの歩みをたどる日本初の画期的作品集!



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河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、J・D・サリンジャーが『ナイン・ストーリーズ』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』以前に各誌で発表した初期作品全21篇を発表順に収録した『サリンジャー初期短篇全集』(柴田元幸訳)を7月28日に刊行します。

著者自ら封印した幻の初期短篇群
この本には、J・D・サリンジャーが1940年から48年にかけて発表した、21本の物語が発表順に収められている。[…]8年でこの作家がいかに変わっていったかが、十分に実感できると思う。[…]それはちょっと、友だちが小説を書きはじめて、一本出来上がるたびに読まされているうちに、だんだんと本物になっていくのをリアルタイムで味わっているような、何ともワクワクさせられる感覚である。
(「訳者あとがき」より)

20世紀文学を代表する作家、J・D・サリンジャー。彼は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』や『ナイン・ストーリーズ』といった名作で世界中を席巻し、アメリカ文学史上にその名を永遠に残しながら、1965年以降は沈黙を貫き、隠遁生活をおくった謎多き作家です。

そんなサリンジャーの創作の出発点となった初期短篇群は、生前に著者自ら書籍化を拒んでいたため、長らく封印された作品群として知られてきました。

1940年から1948年にかけて発表された、とりどりの短篇には、サリンジャー作品特有のペーソスとユーモアが確かに刻みこまれ、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』や『ナイン・ストーリーズ』でおなじみの登場人物たちが随所に登場するなど、後の作品にまで通底するエッセンス、モチーフが詰まっています。


全初期短篇を発表順に収録した日本初の作品集
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本書によって、散逸していた初期作品群が日本ではじめて一冊にまとめられました。長らく入手困難となっていた作品も収録されたことで、サリンジャー文学の全体像を理解し、改めてその魅力の奥深さに触れられる大変貴重な作品集となりました。

また、1940年から1948年までの作品を発表順に収録することで、一人の作家が試行錯誤を重ねながら独自の文学を築いていく過程を、そのまま追体験することができるのも大きな特徴。サリンジャーが第二次世界大戦へ従軍し、命からがら帰還したこの期間は、作家、アメリカはおろか、世界中が深い傷を負った時代とも重なります。

時代のうねりのなかで作家自身がどのように変化していったのか。それぞれの短篇をたどりながらその息づかいを感じてみてください。

この本に収められた、サリンジャーが単行本収録を後年いっさい許可しなかった諸短篇が、『ナイン・ストーリーズ』に収められた九作に勝るとも劣らない出来である、と言うつもりはない[…]。これらはあくまで、『ナイン・ストーリーズ』と『キャッチャー・イン・ザ・ライ』のための助走と見るのが妥当である。だが何と興味深い、輝きや驚きに満ちた助走であることか。
(「訳者あとがき」より)



柴田元幸氏による名訳 & 充実の作品解説
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『サリンジャー初期短篇全集』柴田元幸氏による訳稿(一部)

翻訳は、約30年ぶりの『ナイン・ストーリーズ』新訳でも好評を博したアメリカ文学者・翻訳家、柴田元幸氏による清新な新訳。巻末には、各作品の成立や背景を読み解く、同氏による充実の作品解説を収録しています。

初めてサリンジャーを読む読者はもちろん、長年の愛読者にとっても新たな発見に満ちた内容となっています。ぜひお手にとってお楽しみください。

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『サリンジャー初期短篇全集』表紙



目次
いまどきの若者
エディに会いに行けよ
コツをつかめば
壊れた物語の心
ロイス・タゲットの長い長いデビュー
ある歩兵隊員に関する個人的メモ
ヴァリオーニ兄弟
雷が鳴ったら起こしなよ
一軍曹の死
最後の休暇の最後の一日
週に一ぺんくらい死にやしねーだろ
イレーン
フランスにいる少年
このサンドイッチ、マヨネーズないよ
赤の他人
僕は頭がおかしい
マディソン・アベニュー近辺で起きたささいな反乱
ウェストが全然ない一九四一年の女の子
転倒した森
ウィーン、ウィーン
針音だらけのレコード盤

訳者あとがき


著者紹介
J・D・サリンジャー Jerome David Salinger
1919年、アメリカ・ニューヨーク市生まれ。40年に短篇「いまどきの若者」でデビュー。42年に陸軍に入隊し、44年イギリスに派遣されノルマンディー上陸作戦に参加。45年にはダッハウ強制収容所の外部収容所であるカウフェリンクIV強制収容所解放の任に従事した。51年に刊行した長篇『キャッチャー・イン・ザ・ライ』が全世界でベストセラーとなる。53年に『ナイン・ストーリーズ』を刊行後、ニューハンプシャー州で隠遁生活をおくる。その後も61年『フラニーとズーイ』、63年『大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア―序章―』を刊行し、65年に短篇「ハプワース16、1924年」を発表したが、以後は沈黙を貫いた。2010年没。

【訳者】柴田元幸 しばた・もとゆき
1954年、東京都生まれ。アメリカ文学研究者、翻訳家、東京大学名誉教授。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、トマス・ピンチョン著『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞を受賞。訳書にポール・オースター『幽霊たち』『バウムガートナー』、スティーヴン・ミルハウザー『ナイフ投げ師』、J・D・サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』など多数。


書誌情報
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書名:サリンジャー初期短篇全集
著者:J・D・サリンジャー
訳者:柴田元幸
仕様:四六判/上製/508ページ
定価:2,970円(本体2,700円)
発売日:2026年7月28日
装画:ササキエイコ
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室
ISBN:978-4-309-20944-9
書誌URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209449/



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