オーディオテクニカ「ATH-TWX9MK3」11月20日発売、LHDC-V5と装着適応ANCを搭載

2026年11月7日 10:19

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記事提供元:Tech Times

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オーディオテクニカは、フラッグシップ完全ワイヤレスイヤホンの第3世代「ATH-TWX9MK3」を2026年11月20日に日本で発売する。最大192kHz/24bit伝送に対応するLHDC-V5、新ドライバー、装着状態に応じて調整するノイズキャンセリングを採用した。

カラーはブラックとベージュで、価格はオープン。AV Watchによると、2026年11月発表時の直販価格は税込4万1800円だ。発売前日の11月7日ではなく、発売に先立つ11月7日開催の「秋のヘッドフォン祭 2026」で試聴できる。

■Android 17で利用環境が広がるLHDC-V5

ATH-TWX9MK3の対応コーデックはLHDC-V5、LDAC、LC3、AAC、SBCだ。先代ATH-TWX9MK2が採用したaptX Adaptiveに代わってLHDC-V5を搭載し、LDACも新たに加わった。スマートフォン側の対応方式に合わせて、高音質伝送の選択肢を広げた構成となる。

LHDCを開発するSavitechは、LHDC-V5がAndroid 17にシステムレベルで統合されたと発表している。2026年6月にはAndroid Authorityと9to5Googleが、Android 17を搭載したPixelでLHDC-V5を利用できることを実機で確認した。

Android AuthorityがPixel 9 Pro XLと対応イヤホンを組み合わせた検証では、96kHzを選択できたという。ATH-TWX9MK3が対応する最大192kHz/24bitでの伝送には、送信側もその設定に対応する必要がある。オーディオテクニカも、利用できるサンプリング周波数の上限は接続する機器の仕様に従うと案内している。

Savitechによると、LHDCは最大192kHz/24bit、最大1Mbpsの伝送に対応する。一方、ソニーのLDACは最大96kHz/24bit、990kbpsに対応する。ATH-TWX9MK3では、接続機器や音源に応じて両方式を使い分けられる。

日本オーディオ協会は、LHDCとLDACを「Hi-Res Audio Wireless」ロゴの対象コーデックとして認証している。サンプリング周波数は音声を1秒間に何回標本化するかを示す値であり、実際の聴こえ方には音源、イヤホンの音響設計、聴取環境、個人の聴覚特性も関わる。

コーデックによる通信には、送信側と受信側の双方の対応が必要だ。Android端末では機種ごとの対応方式を確認することが購入時の要点となる。iPhoneとの通常のBluetooth接続では、AACまたはSBCを利用する。

■装着状態に合わせる「フィット・アダプティブ」

新搭載の適応型アクティブノイズキャンセリング「フィット・アダプティブ」は、装着状態をリアルタイムに検知し、その都度フィルター特性を自動調整する。オーディオテクニカは、耳の形や装着の深さ、同じ人の左右の違いに対応する機能と説明している。

耳とイヤピースの密閉状態は、遮音性やノイズキャンセリング効果を左右する。装着状態に応じて調整する仕組みは、イヤホンを着けた際の個人差を補い、安定した騒音低減を目指すものだ。

同社によると、先代よりS/N比を高めたMEMSマイクを採用し、ノイズ検出の精度も改善した。S/N比は、目的の信号と雑音の比を表す。マイクが捉える信号の品質を高め、適応処理に利用する設計だ。

専用アプリ「Connect」には、Transit、Outdoor、Indoorの3種類のノイズキャンセリング用プリセットも用意する。利用場所に合うモードを選び、フィット・アダプティブを有効にすると、装着状態に合わせた調整が加わる。

環境に応じた切り替えは、他社製品にも見られる発想だ。例えばソニーのWF-1000XM5は、停止、歩行、走行、電車移動といった行動に応じてノイズキャンセリングや外音取り込みの設定を切り替える。ATH-TWX9MK3では、環境別の設定に装着状態への適応を組み合わせている。

■5.8mmの新ドライバーとベリリウムコーティング

音を出すドライバーは、直径5.8mmのダイナミック型「Pure Motion Driver Gen2」へ進化した。振動板にベリリウムコーティングを採用し、オーディオテクニカによると、音の立ち上がりへの追従性を示す過渡特性と、振動の収束速度を改善したという。

振動板は、高剛性素材を使うセンタードームと、高弾性素材を使うサブドームを組み合わせた複合構造だ。同社は、この構成で低域の切れと高域の伸びを狙い、打楽器やピアノの音の輪郭を明瞭に再現すると説明している。

ベリリウムは、軽さと高い剛性を併せ持つ振動板材料として使われてきた。パイオニアの技術論文に掲載された代表値では、ヤング率はベリリウムが約280GPa、アルミニウムが約70GPa、チタンが約119GPaとなっている。ヤング率は材料の変形しにくさを表す指標の一つだ。

同論文が示す材料中の音速は、ベリリウムが約1万2302m/秒、アルミニウムが約5092m/秒である。こうした物性は、振動板全体が一体として動く範囲や、部分ごとに異なる振動が生じる分割振動を考える手掛かりになる。ドライバーの応答には、材料とともに振動板の形状や支持構造、振動を抑える設計も関わる。

ATH-TWX9MK3は、振動板の周囲を薄いステンレス製リングで固定し、実効振動面積を広げる構造も採用する。背面には音響メッシュを配置して空気の流れと出力音圧を制御するなど、小型ドライバーの機械構造と音響構造を合わせて調整している。

■Bluetooth 6.0とLE Audioへの対応

Bluetoothのバージョンは6.0で、A2DP、AVRCP、HFPなどのプロファイルに対応する。接続相手と共通するプロファイルやコーデックを使うため、従来のBluetooth機器とも、その機器が対応する機能の範囲で利用できる。

Bluetooth SIGが2024年9月に発表したBluetooth 6.0には、音声などの時間制約のあるデータを扱うISOALの改善が含まれる。同団体は、低遅延が重要な音声用途に役立つ改良と説明している。また、機器間の距離を測る「チャネルサウンディング」も規格に追加された。

Bluetooth SIGによると、チャネルサウンディングは電波の位相や往復時間を利用し、センチメートル単位の精度を目指す測距技術だ。初期実装では誤差が約±20cmの例があるという。ATH-TWX9MK3のConnectアプリに用意される「製品を探す」は、Bluetooth接続が最後に途切れた場所を地図に表示する機能となる。

LC3を使うLE Audioと、1つの音源を複数の受信機器へ配信するAuracastの受信にも対応する計画だ。オーディオテクニカは、LE Audio関連の各機能をアップデートで順次提供すると案内している。利用には、接続先や配信側も該当する方式に対応する必要がある。

■再生時間はコーデック別に確認

オーディオテクニカの公表値では、AACまたはSBC接続時のイヤホン単体の再生時間は、ANC有効時に最大11時間、無効時に最大15時間。充電ケース併用時の公称値は、それぞれ最大33時間と45時間となる。

LHDC-V5接続時はANCの有効・無効ともに最大6時間、LDAC接続時はANC有効で最大7時間、無効で最大9時間だ。更新で順次対応するLE Audioについては、LC3接続時にANC有効で最大13時間、無効で最大19時間という値も掲載されている。いずれも使用条件によって変わる。

先代ATH-TWX9MK2の公称値は、ANC有効時で単体最大6時間、ケース併用で最大18.5時間だった。新型のAAC/SBC接続時の値は、単体で約1.83倍、ケース併用で約1.78倍に延びた計算となる。

競合製品では、ソニーのWF-1000XM5がANC有効時に単体最大8時間、2024年発売のBose QuietComfort Earbudsが最大8.5時間を公表している。ATH-TWX9MK3のAAC/SBC接続時の11時間は、これらの公称値を上回る。数値を見る際は、各社の接続方式や測定条件も併せて確認したい。

充電時間はイヤホンが約2.5時間、ケースがUSB充電で約3時間、Qiによるワイヤレス充電で約4時間だ。15分の充電で約1.5時間再生できる急速充電にも対応する。この急速充電の値は、AAC接続、ANC有効、イヤホン単体での条件となる。

重量は片側約5.1g、ケース約50g。防滴性能はイヤホン本体のみIPX4相当で、水しぶきや汗を想定する。50cmのUSB Type-A/Type-C充電ケーブルと、Standard、LongそれぞれXS・S・M・Lの計8種類のイヤピースが付属する。

■Connectに「ニューロミュージック」を新搭載

専用アプリConnectのサウンドスケープ機能には、VIEが提供する「ニューロミュージック」を新たに搭載する。オーディオテクニカは、神経科学の知見を基に制作した、集中やリラックスを支援するサウンドコンテンツと位置付けている。

同社の説明では、アルファ波を誘発することを狙った2曲と、ガンマ波を誘発することを狙った2曲の計4曲を収録する。アルファ波に関する楽曲はリラックス、ガンマ波に関する楽曲は集中を支援する用途として案内されている。再生できるのはATH-TWX9MK3接続時だ。

サウンドスケープには、自然音やマスキングノイズ、瞑想などに向けたサウンドも用意される。仕事の前や休息時など、利用場面に応じて音を選ぶ機能として使える。

■11月7日に先行試聴、公式ストアで購入特典

発売に先立ち、11月7日11時から18時まで、フジヤエービック主催の「秋のヘッドフォン祭 2026」で展示と試聴を実施する。会場はステーションコンファレンス東京の5・6階で、入場無料。オーディオテクニカの展示場所は5階503号室、11番ブースだ。

RBB TODAYによると、今回のイベントには70以上のブース、170を超えるブランドが出展する。購入前に装着感や音、ノイズキャンセリングの使い勝手を確認できる機会となる。

公式オンラインストアでは、2026年11月5日10時から11月27日23時59分までの予約・注文を対象に、カラビナ付きオリジナルミニポーチを進呈する。購入製品1点につき1個を商品と同梱し、景品がなくなり次第終了する。

元記事: Audio-Technica’s New Flagship Earbuds Are Built for Android 17’s New Native Codec

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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