冨士ダイス、27年3月期1Qは大幅増収増益、中間期・通期の利益予想を上方修正、価格転嫁とコスト減が寄与

2026年8月10日 08:28

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  冨士ダイス<6167>(東証プライム)は8月7日に27年3月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増収増益だった。タングステンを中心とする原料価格高騰に対して価格転嫁が進展したほか、原価計算に総平均法を採用しているため原料価格高騰の製造原価への影響が想定を下回ったことなども寄与した。そして中間期および通期の利益予想を上方修正した。なお下期については、原材料価格高騰の影響が下期にかけて段階的に製造原価へ反映される見込みであるほか、下期の原材料調達に関する不透明感を考慮して保守的な計画としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は反発力が鈍くモミ合う形だが、上方修正に加えて高配当利回りも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。

■27年3月期1Q大幅増収増益、中間期・通期利益予想を上方修正

 27年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比22.4%増の50億51百万円、営業利益が252.4%増の6億18百万円、経常利益が284.0%増の6億32百万円、親会社株主帰属四半期純利益が260.2%増の4億42百万円だった。

 大幅増収増益だった。タングステンを中心とする原料価格高騰に対して価格転嫁が進展したほか、原価計算に総平均法を採用しているため原料価格高騰の製造原価への影響が想定を下回ったこと、外注加工費や修繕費等が減少したことなども寄与した。

 製品別の売上高は、超硬製工具類が15.2%増の11億87百万円、超硬製金型類が2.3%増の11億94百万円、その他超硬製品が58.8%増の17億62百万円、超硬以外の製品が11.0%増の9億07百万円だった。超硬製工具類では高圧機器関連が好調だった。超硬製金型類は一部製品を除き販売数量が減少したが、電池関連金型やマグネット関連金型において価格転嫁が進展した。その他超硬製品は超硬素材の販売数量が減少したが、価格転嫁が進展した。超硬以外の製品は引抜鋼管や混錬工具などの販売が低調だった。

 第1四半期の各利益が計画を上回ったため、26年8月7日付で中間期および通期の利益予想を上方修正した。

 修正後の中間期連結業績予想は、売上高が前年同期比33.1%増の112億円、営業利益が188.6%増の9億30百万円、経常利益が213.2%増の9億60百万円、親会社株主帰属中間純利益が240.8%増の6億70百万円としている。

 前回予想(26年5月15日付の期初公表値)に対して、売上高については8億円下方修正した。海外市場では価格転嫁が順調に進展しているが、国内市場では価格転嫁が想定より遅れていることや価格転嫁の影響により販売数量が想定以上に減少している。利益については営業利益を5億40百万円、経常利益を5億40百万円、親会社株主帰属中間純利益を3億90百万円それぞれ上方修正した。原価計算に総平均法を採用していることや、スクラップ回収による原材料調達の増加により、製造原価への影響が計画を下回る見込みだ。また修繕費等が計画を下回ることも寄与する。

 修正後の通期連結業績予想は売上高が前期比39.9%増の244億円、営業利益が2.1%増の8億40百万円、経常利益が4.1%増の9億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が8.1%増の6億20百万円としている。配当予想は据え置いて前期と同額の40円(期末一括)としている。予想配当性向は126.3%となる。

 通期も中間期と同様の要因で前回予想に対して売上高を16億円下方修正したが、利益については営業利益を1億40百万円、経常利益を1億40百万円、親会社株主帰属当期純利益を1億円それぞれ上方修正した。なお下期については、原材料価格高騰の影響が下期にかけて段階的に製造原価へ反映される見込みであるほか、下期の原材料調達に関する不透明感を考慮して保守的な計画としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は反発力が鈍くモミ合う形だが、上方修正に加えて高配当利回りも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。8月7日の終値は995円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円67銭で算出)は約31倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約4.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1044円28銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約199億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

【関連記事・情報】
・【株式市場特集】夏枯れ相場で株主優待株に照準、高配当・低PER銘柄を選別(2026/8/3)
・【株式市場特集】金利上昇・円安・株安を味方に――決算で狙う銀行、中古車、証券株(2026/7/27)
・【株式市場特集】ウナギ商戦が異例の熱気――値下げ、特大化、完全養殖で上場企業が競う(2026/7/26)
・【株式市場特集】不動産株に再評価の芽、地価上昇と好決算で「代役バリュー株」浮上へ(2026/7/21)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。