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AI投資の軸足変化、アップルが時価総額でエヌビディアを逆転

アップルは17日、時価総額でエヌビディアを抜き、世界最大の上場企業に返り咲いた。Photo by Laurenz Heymann on Unsplash[写真拡大]
アップルは17日、時価総額でエヌビディアを抜き、世界最大の上場企業に返り咲いた。生成AIブームの次の段階を巡り、投資家の関心がAIインフラの構築企業から、AIを収益化できる企業へ広がりつつあることを象徴する動きである。
ロイター通信によると、17日の取引でアップルの時価総額は約4兆8800億ドルに達し、株価が3.5%下落したAI半導体大手エヌビディアの4兆8600億ドルを上回った。アップルが首位に戻るのは2025年4月以来で、投資家が生成AI相場を当初けん引した企業以外にも投資対象を広げるなかでの節目となった。
今回の順位変動は、必ずしもAIインフラ分野におけるエヌビディアの優位性が終わることを意味しない。アナリストによると、AIの長期的な最大の勝者は、技術を構築する企業だけでなく、その技術を収益化するうえで最も有利な立場にある企業になるとの見方が強まっていることを反映している。
過去2年の大半にわたり、エヌビディアはAI革命の代名詞となってきた。同社の画像処理半導体(GPU)は、世界最大級の生成AIモデルの多くを支えており、AIインフラ投資の急増から最大の恩恵を受けた企業の一つとなった。
この勢いを背景に、エヌビディアは2025年10月、時価総額が5兆ドルを超えた史上初の企業となり、半導体業界の圧倒的な存在としての地位を固めた。一方、アップルはその間、消費者向けAI製品の投入でマイクロソフトやグーグル、オープンAIなどの競合企業より慎重な姿勢を取っているとの批判にさらされてきた。しかし、こうした見方は変わり始めている。
アップルは2026年6月、投入が長らく遅れていた音声アシスタント「Siri(シリ)」の刷新版を発表した。新たなAI機能を導入し、シリの実用性を大幅に高め、大手テクノロジー企業やAIスタートアップのサービスに対する競争力を強化することを狙う。アナリストは、世界で数億台に上るiPhoneに安全に保存された膨大な個人データも、アップルの大きな競争優位性の一つだと指摘する。
ただ、アップルは依然として重大な課題を抱えている。同社は利用者のプライバシーを重視しているため、価値の高いデータの多くが基本ソフト(OS)内に閉じ込められており、長年掲げてきたプライバシー保護の方針を損なわずに十分活用するのは難しい。アップルで進む経営トップの交代も、同社の将来を左右する要素となる。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は10年以上率いた同社を2026年9月に退任する準備を進めており、後任にはハードウエア部門トップのジョン・ターナス氏が就くと見込まれている。アップルがAI分野で勢いを取り戻したことは、AI競争で出遅れたとの批判を受けてきたクック氏のCEOとしての最後の数カ月に対する評価を左右する可能性がある。
もっとも、アナリストは17日の節目を過大に解釈すべきではないと注意を促す。投資顧問会社セガール・マルコ・アドバイザーズでアルファリサーチ担当バイスプレジデントを務めるベンジャミン・ホール氏はロイター通信に対し、「意味のある違いがあるとは考えていない。今後何が起きようとも、エヌビディアは重要な参加者であり続ける可能性が高い」と述べた。
エヌビディアは引き続きAIエコシステムの中核を担っており、投資家の関心がAIを支えるインフラ供給企業に戻れば、同社の時価総額は急速に回復する可能性がある。同時に、AIへの投資熱は、いわゆるマグニフィセント・セブン(M7)と呼ばれる米大型ハイテク7社以外にも広がっている。
メモリーチップメーカーは2026年、市場で最も高い上昇率を記録する銘柄群の一つとなった。AIシステムに使われる広帯域メモリー(HBM)の重要性が投資家に認識されるなか、マイクロン・テクノロジーの時価総額は2026年5月に1兆ドルを超えた。韓国のSKハイニックスも、2026年7月上旬にナスダック市場へ上場した後、投資家の関心を一段と集めている。
ホール氏は、新たな企業の登場によって、投資家の関心が業界最大手以外へさらに分散する可能性があると指摘した。半導体セクター全体の値動きも不安定さを増している。投資家がAI関連企業のバリュエーションが割高になった可能性を疑い始めたことを受け、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は過去最高値から19%近く下落した。それでもロイター通信によると、SOX指数の年初来の騰落率は、なおエヌビディア株を上回っている。
※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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