主要タイヤメーカー、9月以降に再値上げ 4月の値上げに続き

2022年8月23日 13:30

印刷

 タイヤメーカー各社は2022年4月に値上げを実施したが、原材料費や生産・供給にかかわるエネルギー費の高騰により、9月以降からの再値上げを発表した。各社とも、コスト削減に向けた努力を行なったものの、企業努力だけでコストを吸収できなくなったとしている。

【こちらも】再々値上げの「値上げラッシュ」秋から本格化 食品値上げ率15%超

 原油価格の高騰は、毎日クルマを使用する人にとって大きな痛手だ。そして原油はガソリンだけではなく、様々な商品にも使用されていることを忘れてはならない。

 その1つとして、クルマを走らせるうえで絶対欠かせないタイヤがある。主要タイヤメーカーは2022年4月に値上げを実施したばかりだが、早いメーカーであれば、9月出荷分から再値上げとなる。

 タイヤは周知の通り石油製品のため、原油価格高騰の影響を大きく受ける。生産に石油化学系原料が使われるだけでなく、他の多くの商品と同様に、原材料や製品の輸送費も上昇している。

 各タイヤメーカーの値上げは、ブリヂストンと住友ゴムが9月出荷分、ヨコハマタイヤが10月出荷分、コンチネンタルタイヤが11月出荷分、トーヨータイヤが2023年1月出荷分からを予定している。値上げ幅は、2%~最大10%となっている。

 直近で大きな影響が出るのは、スタッドレスタイヤを利用する地域だろう。この冬に買い替えを予定しているユーザーは、雪が降る12月近辺での購入を検討しているだろうが、それより前にタイヤ価格が上がってしまう。

 ただし在庫もあるため、一気に値上げに転じることは無いと考えられるが、新製品に関しては値上げ価格での登場となる。

 できるだけ値上げの影響を受けずに購入するなら、今のうちにスタッドレスの予約に動いた方が良い。例年9月になるとタイヤ販売店でスタッドレスの予約が始まる。ただし10月には在庫がなくなり、11月以降は新価格になる恐れもあるため、必要な場合は急いだほうが良いだろう。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事