ミロク情報サービスは23年3月期1Q大幅増益、通期営業・経常横ばい予想だが上振れの可能性

2022年7月31日 08:58

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ミロク情報サービス<9928>(東証プライム)は、7月29日の取引時間中に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。主力製品が好調に推移し、ストック型収益の伸長も寄与して大幅増益だった。通期は先行投資などを考慮して営業・経常利益横ばい予想としているが、上振れの可能性が高く、クラウドサービスの伸長や積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は6月の年初来安値圏で底打ちして戻り歩調だ。そして第1四半期業績に対してもポジティブ反応となって急伸した。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年3月期1Q大幅増益、通期営業・経常横ばい予想だが上振れの可能性

 23年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の97億16百万円、営業利益が60.0%増の15億03百万円、経常利益が64.6%増の15億33百万円、親会社株主帰属四半期純利益が67.4%増の9億65百万円だった。

 新ERPシステム「Galileopt DX」を中心に中堅・中小企業向けの主力ERP製品の売上が好調に推移した。さらに一部製品のサブスクリプション型へのシフトによってソフト使用料収入が大幅伸長するなど、ストック型収益の伸長も寄与して大幅増益だった。

 品目別売上高は、システム導入契約売上高が前年同期比11.5%増の54億86百万円(内訳はハードウェア売上高が1.4%減の8億31百万円、ソフトウェア売上高が14.7%増の32億51百万円、ユースウェア売上高が12.9%増の14億03百万円)で、サービス収入が10.4%増の34億45百万円(内訳は会計事務所向け総合保守サービスTVSが0.9%増の6億30百万円、ソフトウェア使用料収入が46.1%増の8億66百万円、企業向けソフトウェア運用支援サービス収入が3.8%増の14億29百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービス収入が0.0%減の3億75百万円、サプライ・オフィス用品が4.2%減の1億44百万円)だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比6.0%増の388億円、営業利益が0.2%増の48億円、経常利益が0.6%増の48億円、親会社株主帰属当期純利益が特別利益の剥落で35.8%減の29億円としている。配当予想は特別配当5円を落として、22年3月期比5円減配の40円(期末一括)としている。

 ソフトウェアの提供形態を売り切り型からサブスクリプション型へ徐々に移行することや、先行投資などを考慮して営業・経常利益横ばい予想としているようだ。ただし保守的だろう。通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.9%、営業利益が31.3%、経常利益が31.9%、親会社株主帰属当期純利益が33.3%と高水準だった。通期会社予想は上振れの可能性が高く、クラウドサービスの伸長や積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は6月の年初来安値圏で底打ちして戻り歩調だ。そして第1四半期業績に対してもポジティブ反応となって急伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破し、基調転換を確認した形だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。7月29日の終値は1500円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS97円13銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS743円26銭で算出)は約2.0倍、時価総額は約522億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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