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日経平均、7月8日は売りに注意?
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●7月8日に注意
日経平均は6月後半に2万7000円を記録し、一旦2万6000円台に下落、再び2万7000円台定着を目指しているが、7月8日に試練を迎えそうだ。
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7月7日は米国のISM非製造業景気指数が予想を上回ったことで、米国株が上昇したことに連動し、日経平均も大幅に上昇した。
8日は株式連動型ETF(上場投資信託)の分配金の支払いが集中するため、その分配金を捻出するために大量の売りが出ると見られており、市場は警戒感が高まっている。
2万5500円~2万7000円から抜け出せない日経平均だが、さらに下値をつけるのだろうか?
●毎年この時期にあるETF売り
ETFは上場投資信託の略で、日経平均やTOPIX(東証株価指数)に連動するように運用されている。
他の投資信託と違い、取引所に上場しており、株式投資同様にリアルタイムでの売買が可能である。毎年7月上旬はETFの分配金の支払いが集中する時期ではある。
ただし、2022年の売り需要は8000億円を超えると見られており、過去最大となる見通しだ。2021年の同時期も700円~800円下落し、やはり影響は大きかった。
アベノミクス以降、日銀のETF買いが進み、ETF自体が大きく膨らんでいる。当然ながら、分配金も増える。コロナショック以降は、さらにETFの残高が大幅に増えている。
●本当に大幅下落するのか?
2019年や2020年の同時期は、小幅な下落に留まっており、小幅ながらプラスに転じる場面もあった。
2021年の大幅下落は、日本の緊急事態宣言での景気悪化と中国の共同富裕に対する警戒感も重なっており、必ずしもETFの売りが影響しているとは言い切れない。
7月8日以降も、海外投資家が夏休みに入り、日本も8月にお盆休みに入る、いわゆる"夏枯れ相場“へと移行するため、それ以降の影響も限定的となる可能性も高い。
普通に考えれば、下落は避けられないが、下値を狙って買われる場面も考えられ、大きく上下に動く場面もあるだろう。7月8日は悲観的になりすぎず、強気にもならず、じっくり下値を狙うことも選択肢の1つだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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