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国策「スタートアップ企業育成」をフォローするフォースタートアップスとは
6月18日に閣議決定された「成長戦略(2021)」には、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業への「多様な資金供給の促進」が盛り込まれた。そのうえで「時価総額10億ドル以上の未上場ベンチャー企業(ユニコーン企業)、又は上場ベンチャー企業を25年までに50社創出する」「ベンチャー企業へのベンチャーキャピタル投資額を22年度までに、名目GDP比倍増」の目標が掲げられた。
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当然だと考える。1989年(バブル最盛期)の「世界の時価総額ランキング企業上位10社」には6位:IBM/8位:エクソンを除く8社を、1位:NTT以下日本企業が占めていた。対して30年後の2019年の上位10社に日本企業はゼロ。アップル・マイクロソフト・アマゾンのIT企業が上位3社を占めている。
言われる「失われた時代」を取り戻し、日本企業がランキング上位に復活するには、イノベーションを率先し全体企業の底上げにつなげる様なIT企業などのスタートアップ企業の登壇は不可欠である。
そんな再生日本企業が求められる中、20年3月に東証マザーズに興味深い企業が上場した。フォースタートアップス。13年に人材派遣サービス関連事業を手掛けるウィルグループ(東証1部)の1事業部(ネットジンザイバンク事業部)として生まれた。16年に会社分割でウィルグループの100%子会社に。18年に現社名に変更。スタートアップ企業向けの人材派遣・人材コンサル、投資ファンドによる投資事業を役割とした「国策フォローアップ」企業である。
上場直後の20年3月期は「20.8%増収、13.7%営業増益」のスタートダッシュを見せたが、期初計画未定で始まった21年3月期は売上横這いも「48.8%の営業減益」と落ち込んだ。コロナ禍の影響で経済活動の低迷を受けた結果だ。
だが今3月期は「23.2%の増収(22億円)、2.5倍の営業増益(4億5000万円)」とデビュー時の実績を大きく上回る計画で立ち上がった。中間期時点で営業利益は3億1700万円計上している。
「コロナウイルス感染者減少⇔経済活動の再生」がその背景だが、セクター別でも以下の様な実績を残した。
◆タレントエージェンシー: スタートアップ・急成長企業向け人材支援サービス。売上高10億5028万円(前年同期:5億8651万円)。
◆オープンイノベーション: 自社運営の「STARTUP DB」を活かした、大手企業・官公庁・自治体とスタートアップ企業の連携を促進するサービス。4445万円(1834万円)。
そして子会社方式で三井住友銀行等の出資に伴う、スタートアップ企業向け投資ファンドを設立した。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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