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米国、ロシアの宇宙ミサイルテストを非難 大量のスペースデブリが発生
11月15日、国際宇宙ステーションの乗組員たちは、予期せぬ大量のスペースデブリが発生した影響により、緊急避難体制をとることを余儀なくされたと、複数のメディアが報じた。米国はこれについて、ロシアが自国の衛星を標的にした対衛星ミサイルシステム(ASAT)のテストを断行したからであると、強く非難している。
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BBCによると、ロシアが破壊した人工衛星の破片は、追跡可能なものだけでも1,500個以上に及び、追跡が困難な微小な破片まで含めると、数十万個にものぼると言う。それらが宇宙空間を雲のように浮遊しているのだ。
人工衛星は地球の引力で落下しないよう、宇宙空間を高速(おおむね秒速8km、時速換算では28,800km)で移動している。それをミサイルで破壊した場合、破片は少なくとも人工衛星の航行速度と同程度の速度を持つ。これらが持つ運動エネルギーは膨大で、衝突しようものなら生身の人間ならばまず生きてはいられない。
これは宇宙空間においてクラスター爆弾を破裂させたとも言える、非常に危険な行為であることは間違いない。
しかもロシアは、このミサイルテストを関係諸国に事前通告なく実施している。NASAがもしも、国際宇宙ステーションの安全な航行を監視するシステムを有していなかったら、重大な事故に発展していたかもしれない。
国際宇宙ステーションの乗組員7名(アメリカ人4名、ドイツ人1名、ロシア人2名)は、一時帰還船に避難することを余儀なくされる事態となったが、現時点で幸いにしてけが人や死者が出たという情報はない。
今回大量発生したスペースデブリは、数年間は宇宙空間にとどまるものとみられ、その間は衝突を回避する注意が、宇宙に滞在する人たちには求められる。さらに恐ろしいことに、これらは徐々に速度を落として、やがて地上に降り注ぐことになる。可能性は低いであろうが、地上に生活する人々には衝突の危険がないとも言えない。米国ならずとも、ロシアの行為に対しては非難を浴びせたくなるのも、うなずけるだろう。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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