NYの視点:FRBパウエル議長、インフレは一時的との見解を再確認=下院証言

2021年3月24日 07:39

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記事提供元:フィスコ


*07:39JST NYの視点:FRBパウエル議長、インフレは一時的との見解を再確認=下院証言
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日、下院金融委員会での公聴会にイエレン財務長官とともに参加し、制御不能なインフレに見舞われるとの市場の懸念払しょくに努めた。累積需要やパンデミックによるサプライチェーンの障害に加えて、価格が非常に低かった昨年からの正常価格への回帰が要因となりインフレは今年いっぱい上昇すると見ているが、FRBの見解でインフレの影響が大幅でも持続的でもないと見ていることを強調した。

また、バイデン政権の1.9兆ドル規模の経済対策が、市場で警戒されているような長期にわたるインフレの脅威になるとは考えていないことも明らかにしている。FRBは高インフレに対処する手段があると指摘。金融政策はかなり緩和的で適切だとし、現状を維持する方針を再確認した。また、長期金利の上昇を抑制するべく、国債ポートフォリオの期限を長期化する計画も今のところないことも明白にした。緩和策の縮小を巡り、時期が来たら、かなり前もって伝達すると加えた。

*証言ポイント
「1.9兆ドル規模の経済対策、インフレの脅威になるとは考えていない」
「いかなるインフレも短期的」
「累積需要やパンデミックによるサプライチェーンの障害に加えて、価格が非常に低かった昨年からの正常価格への回帰が要因となりインフレは今年いっぱい上昇」
「FRBの見解では、インフレの影響は大幅でも持続的でもない」

24日には上院での証言を予定している。《FA》

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