起亜とアップルが交渉? アップルの提携先はどこに

2021年2月9日 15:47

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●EVで提携?

 韓国のニュースメディア「東亜ドットコム」は2月3日、米アップルが韓国の自動車メーカー起亜に約36億ドル(約3800億円)を投資し、アップルの電気自動車(EV)を起亜のジョージア州工場で生産すると報じた。両社から公式の発表はなくとも、2月17日に契約を調印するとも報じている。

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 だが8日には、起亜自動車の親会社である現代自動車が、アップルとは現在協議していないという発表した。これを受けて、提携の話が出た時に上昇した起亜の株価は12%急落した。

●EVシフトを目指す起亜自動車

 起亜自動車は韓国第2位の自動車メーカーであり、韓国1位となる現代自動車の傘下である。経営破たんした1998年から現代の傘下に入って現代・起亜自動車グループとなり、グループでは世界5位(2019年)の販売台数を持つ。

 起亜自動車は昨年9月、電気自動車に関して21年に初の専用ブランドを披露し、27年までに7種類のブランドを投入すると発表した。現代自動車と共に出遅れていたEVシフトに舵を切る姿勢を示していた。

 独自のEV自動運転車の開発を目指すアップルにとっては、起亜自動車の生産工場やサプライチェーンは魅力であり、アップルが開発を目指す高性能の電池が欲しい起亜自動車とは、両者の思惑が一致している。

●自動運転車の製造を目指すアップル

 アップルはこれまで、2024年までに自動運転車の製造を目指すと報じられている。そのためには他の自動車メーカーとの提携は必要不可欠で、車両の組み立ても委託しなくてはならないと見られている。

 現代自動車と起亜自動車は公式の文書で「EVの共同開発で様々な企業から要請を受けている」と認めている。その中にアップルが入っていても不思議ではない。今回は両者の主導権争いと、2月3日の報道で事前に漏れたことによって決裂した可能性もあると言われている。

 起亜自動車、アップル共に、発表した工程通りに進めるためには速やかに提携を結びたいところであろうが、一筋縄ではいかない。

 1月上旬には、米国工場での電池開発計画について、現代自動車とアップルが協議を行っていることは認めたが、まだまだ初期の段階だとしている。アップルは日本や中国のメーカーとも交渉を行っていると見られている。

 一気に交渉が進むことあれば、完全に決裂することもあるだろう。アップルの株価にはさほど影響はなさそうだが、現代と起亜の株価には大きく影響しそうだ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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