連星系が壊れることで美しい惑星状星雲が誕生 ハッブル宇宙望遠鏡で観測

2020年6月24日 06:27

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ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた2つの惑星状星雲 (c) NASA, ESA, and J. Kastner (RIT)

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた2つの惑星状星雲 (c) NASA, ESA, and J. Kastner (RIT)[写真拡大]

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 噴出する熱いガスが、中心にある星によって照らされる惑星状星雲。ハッブル宇宙望遠鏡は、2つの惑星状星雲で噴出されるガスの様子を、包括的に捉えることに成功した。連星系が複雑なガスの噴出を生み出したという。

【こちらも】連星系の原始惑星系円盤がもつ新しい特徴が明らかに アルマ望遠鏡

■終末期の小さな星が惑星状星雲へと変化

 恒星は質量により別の生涯をたどる。水素を燃料に核融合を続ける恒星は、水素が少なくなると膨張し赤色巨星へと変化する。その後重力で自らを支えきれなくなると、超新星爆発が起きる。だが、太陽よりも質量の小さな恒星では事情が異なる。外層のガスが周囲に放出する惑星状星雲が形成され、中心部には白色矮星が残る。

 惑星状星雲では、熱いガスからなるジェットが噴出している。米ロチェスター工科大学、ワシントン大学、ハーバード・スミソニアン天体物理学センター、ロチェスター大学の研究者らから構成されるグループは、蝶のように羽を広げたバタフライ星雲「NGC6302」と、カラフルな殻で覆われたキンカメムシのような星雲「NGC7027」で噴出しているガスを、ハッブル宇宙望遠鏡で観測した。

 ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている広視野カメラ3は、紫外線から赤外線までのすべての波長の電磁波を観測できる。これにより、惑星状星雲から噴出するガスを包括的に捉えることが可能だという。

■連星系が複雑なガスの噴出を演出

 観測の結果、両惑星状星雲の中心にある星から噴出するガスの泡やジェットが急速に変化し、複雑さを示していることが判明した。2つの惑星状星雲の中心にある星が連星系を形成していたと、研究グループは推測している。連星系では互いの重力により2つの恒星が公転しているため、恒星が惑星状星雲へと変化すると、一方の星あるいは両方の星の周りにガスの円盤が発生するという。

 ただし、2つの惑星状星雲からは連星系が確認されていない。研究グループは、一方の星が他方の星に吸収されたのがその理由だと推測している。

 研究の詳細は、オープンアクセス誌Galaxiesに15日付で掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

関連キーワード超新星アルマ望遠鏡ハッブル宇宙望遠鏡

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