マツダの苦悩 新型マツダ3・CX-30でも伝わらない「マツダプレミアム」

2020年3月21日 07:31

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「MAZDA CX-30 SIGNATURE STYLE」(画像: マツダの発表資料より)

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 ❝『顧客との絆を深め、「特別なつながり」を持ったブランドになりたい』❞(東洋経済『マツダ社長「クルマの売り方を180度変える」』より)。「これがマツダプレミアムの意味である」とマツダは語るが、確かに意味不明である。

【こちらも】マツダ3の苦悩 プレミアムブランドを目指して (1/2) スカイアクティブX の遅れ

 高いインセンティブ(販売奨励金)をディーラーに払い、それを原資として「値引き販売」を行うことがどのディーラーでも常態化している現実がある。その中で、日産自動車が現在販売不振に陥っているのは、北米での高すぎるインセンティブを下げることで販売が低迷したことも要因だ。

 マツダはと言うと、自ら北米のディーラーの数を減らしており、「インセンティブで売らない店」を探している。それは、マツダが過去の反省から「プレミアムブランド」になることを目指しているためで、新車開発からそれに取り組んできていることは、理解できる。だが『顧客との絆を深め、「特別なつながり」を持ったブランドになりたい』と語っている、その『特別なつながり』とは何であるのだろうか?

 最近、近くのマツダのディーラーが場所を移し、その先で大幅に面積を増やして立派なショールームを建設した。「街の中古車店」と言った風情から、今度は「レクサスの店舗?」と見間違うほどの設えとなった。店番と思しき店長とは数年前に幾度か話をしたが、気取った様子はなく、かといって親しげでもなかった。

 しかし、しばらくぶりに商談で店舗を訪れてみると、以前の「店長のお留守番」と言った風情から、受付嬢を別途配すようなスタイルに変更しており、営業マンが出てくるまでの時間も待たされた。大幅な新規設備投資を行ったのだから、ディーラー側はマツダの販売戦略に賛同しているはずだ。つまり、「マツダプレミアム」を実践しようとしているのであろう。

 しかし、対応に出てきた若い営業マンは熱心に「マツダのスタイル」を語っていたが、特段にマツダの言う『顧客との特別なつながり』を求める姿勢とは見えなかった。他のディーラーと同じレベルと言える営業トークで、特に車に詳しいわけでもなく、特徴ある営業トークはなかった。

 新型マツダ3やCX-30を試乗して商談を進めたが、「マツダの意図」が明確に反映された車両、つまり商品について特段に工夫された営業トークは見られなかった。マツダ3やCX-30など最近のマツダのクルマは、出来が「大変良い」と評価しているのだが、MR(市場調査)のデータがどのようなものであったのかは不明だが、かなりマツダ自身の「思い込み」が強い部分が感じられる。

 試乗してみると、サスペンションセッティング、ハンドルの重さなどのフィーリング、アクセル開度に対する反応など、体感をコントロールしようとの意図がかえって「ウザイ」と感じるところも多い。だが商品として「マツダプレミアム」を意識していることは伝わってくる。

 それなのに営業マン、いやディーラーが理解できているとは思えなかった。「マツダプレミアム」を意識した「設え」がかえって「よそよそしさ」を感じさせ、「お高く留まりやがって」と反感を覚える場面もあった。

 「マツダプレミアム」をまずは営業の現場に浸透することが必要なようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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