ローソン、レジなし店舗の実験を富士通事業所内で実施

2020年2月19日 06:46

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レジなし店舗の外観イメージ(画像:ローソンの発表資料より)

レジなし店舗の外観イメージ(画像:ローソンの発表資料より)[写真拡大]

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 コンビニ大手のローソン(東京都品川区)は18日、レジで会計をせずに買い物ができる「レジなし店」の実証実験を26日から5月25日までの3カ月間、川崎市にある富士通の事業所内店舗で実施すると発表した。今回は、事業所に勤務する従業員のみが利用できる店舗だが、今年夏には一般客も利用できる「レジなし店舗」をオープンさせる予定だという。

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 実証実験が行われるのは、富士通の新川崎テクノロジースクエア内にオープンする「富士通新川崎TSレジレス店」。営業時間は午前9時から午後5時までで、商品は食品や飲み物などが中心。一般的な店舗と違い、冷凍食品や揚げ物、雑誌書籍などの商品は扱わず、ATMや各種支払いの収納代行といったサービスも行わない。

 利用にあたっては、事前に専用アプリをスマホにダウンロードしたうえで、AppleやGoogle、LINEなどのアカウントと決済に使用するクレジットカードを登録する必要がある。3月16日からは、手のひらの静脈と顔認証でも入店できるようにするという。

 客はアプリのQRコードを入り口の機械にかざして入店し、店内で自由に買い物をし、そのまま商品を持って店の外に出ると、店内のシステムが自動で購入商品や金額をチェック。登録されたクレジットカードで決済を行い、レシートはアプリに表示される。

 店内には多くのカメラが設置されており、顧客の動きを確認するとともに、商品棚のセンサーで商品がいくつ取られたかをチェック。カメラとセンサーの情報から、客が買った商品を判別する。

 また、店内には従業員もいるが、商品の陳列作業が主で、レジ業務は一切行わない。これによって、省人化による生産性の向上を図ることができる。

 今回の実証実験では、顧客にとっての利便性や売り上げ面での効果、店舗のオペレーションなどを検証するほか、防犯面や物流面での課題を探る。ローソンではそれらの結果を、今年夏にも新設する一般客も利用できる店舗に活用し、レジなし店舗の普及を図っていく。

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