長期間好パフォーマンスを残す株式型投信に着目!

2020年2月14日 07:54

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 さすがは『積立王子』の冠が売り物の中野晴啓氏が社長を務める、セゾン投信のファンドというべきか。手元に中野氏の著作「積立王子の投資入門」がある。表紙に「毎月ならタイミングを外さない/世界に投資すれば経済成長に乗れる」といった文字が躍っている。

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 2019年の国際株式型投信(ファンド)は、全体で「資金流出超過」に晒された。一巡感の出始めた「ロボット」「AI」関連ファンドからの資金流出が主たる要因だった。だがそうした中にあって12月末時点で依然、資金流入が続いているファンドもある。

 72カ月連続流入の「ユニオンファンド」/42カ月流入継続の「大和住銀 DC海外株式アクティブファンド」、そして36カ月流入中のセゾン投信の「セゾン 資産形成の達人ファンド」。36カ月連続流入の総額は338億円。1カ月あたり約10億円の流入超過が続いている勘定になる。

 月当たりの流入額としては、他のファンドに比べて断トツ1位の水準である。

 いわゆる「NISA」の対象にもなる「セゾン 資産形成の達人ファンド」の実態を覗いてみた。07年3月に設定されたファンドは、月々5000円からのオープン(乗り降り)投資が可能。以下のような特性を持ち合わしていた。

★分散投資(エリア):北米(44.5%)・欧州(26.9%)・日本(11.9%)・日本を除く太平洋(2.3%)・新興国(14.4%)。

★分散投資(業種):情報技術(19.7%)を最多に不動産(0.4%)まで11業種。

★ファンドオブファンド:上記を最も好パフォーマンスが期待されるファンドに投資。

★昨年12月30日時点での騰落率:過去(以下、同)1カ月間3.01%/6カ月間10.91%/1年間25.86%/3年間39.40%/設定以来134.66%。

 日本の投信の格付け機関であるモーニングスター社でも、「昨年12月末時点の10年間のトータルリターンは12.83%と、当社が格付けの対象としている国際株式ファンド73本中4位。今後もNISA対象投信であることから見ても、安定的な資金流入が見込まれる。当面は、純資産残高1000億円突破を視野に入れた展開となろう」としている。

 株式型投信も、選別の時代に入ったといえよう。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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