日立、ベトナムでAI活用した新たな金融サービス 実証実験を開始

2020年2月13日 09:07

小

中

大

印刷

ローンチセレモニーの様子(画像:日立製作所の発表資料より)

ローンチセレモニーの様子(画像:日立製作所の発表資料より)[写真拡大]

写真の拡大

  • 実証の概要(画像:日立製作所の発表資料より)

 日立製作所(東京都千代田区)は10日、ベトナムにおいて、同社の現地法人である日立アジア(ベトナム)社および、同国の消費者金融機関ベトクレジット社と共同で、タブレット端末を用いた自動契約システムなど、新たな金融サービス提供に向けた実証実験を開始すると発表した。ローンの申込みから契約までをタブレット端末で完結できるサービスの導入は、ベトナムでは初の試みとなる。

【こちらも】日立、AI活用し特定人物を高速に発見し追跡するソリューション提供

 ベトナム統計総局によると、同国のGDP(国内総生産)成長率は、2019年が7.0%の見通しとなり、前年に続き7%台の高い成長率を維持している。特に好調な分野の1つが、金融・保険部門だ。中間層の拡大で個人消費も順調に伸び、消費者金融市場の市場規模も拡大している。

 一方で、金融機関おける窓口業務やバックオフィスの事務作業では、紙による運用が多く行われており、書類の不備による手戻りや待ち時間の増大など、非効率な業務が課題となっていた。また個人ローンが増えたため、より正確で迅速な与信審査も求められている。

 今回3社が取り組む実正実験では、デジタル技術を活用した新たな金融サービスとして、個人ローンの申込み・受付けから契約までをタブレット端末で完結する自動契約システムを導入。日立のAI「Hitachi AI Technology/Prediction of Rare Case(AT/PRC)」を用いて、個人や企業の信用度を数値化する「スコアリング」も、ローン審査に利用する。

 AT/PRCは、日立の独自技術「シグナル&ノイズに基づく学習」によって過学習を抑え、影響度算出技術により予測根拠を定量的に提示することで、ブラックボックス化を防止する。

 過学習とは、少ないデータで学習を行ったAIが未知のデータに過剰適合し、精度の高い予測ができなくなることをいう。AT/PRC スコアリングサービスで算出したスコアや予測根拠により、融資審査の対象を絞込み、融資審査の効率向上や融資担当者の負担軽減などにつながるとしている。

 日立では、今回の実証実験の結果を踏まえ、ベトナムでの取り組みを需要の見込まれる日本や東南アジアなどに拡大し、アジア市場における金融サービス拡充と利便性向上に寄与したいとしている。(記事:Kei_T・記事一覧を見る

関連キーワード日立製作所タブレットベトナム人工知能(AI)個人消費

広告