ホンダはレームダック (2) 「資金効率は商品力が決める」

2020年1月13日 19:04

小

中

大

印刷

 『技術はサプライヤーから買ってくれば良い』という、先のブログを執筆した若者の上司の言葉が、ホンダ経営陣の姿勢であることは確かだ。これは「金融知識」からの「資金効率」の考え方だ。金融知識で育ってきた「グローバル経営者」の基本的な経営技術の理解だ。

【前回は】ホンダはレームダック (1) 本田宗一郎「失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」

 しかし自動車産業では、必ずしも通じない。短期的にはともかくも「元々持続できない考え方」なのだ。

 どの様な商売でも「商品力」で戦っている。しかし金融の世界では、「知識を駆使して抜け道を利用する」ような方策を、「資金効率が高い」と勘違いしてしまう。それはあくまでも「抜け道」、真面目な方策ではないのだ。極端な考えの例は、「リーマンブラザーズ」の失敗である。

 自動車産業に限らず、あくまでも商品力で商売の成否は決まってくる。それがかつてのホンダのような技術的に希少で価値ある商品であったり、トヨタのようなTNGAでコストパフォーマンスの高い、そして「80点主義」に見られる高いレベルでのバランスのある商品であったりと、技術的方法論はいろいろであっても、基本は「商品力」であるのだ。そして、それを実現する「開発力・生産力・営業力」がなければならない。

 『技術はサプライヤーから買ってくれば良い』とすれば、短期的には利益は上がるかもしれないが、いつまでも続くものではない。サプライヤー任せになれば、発注管理のノウハウも失う。

 またサプライヤーから買い集めた部品で、アセンブラー(組み立て屋)に徹していけば良いように感じるのであろうが、そんな現場を知らない経営技術では、いずれ「経営方針」すら的外れになってしまうのだ。筆者は、アセンブラーに徹したメーカーに従う系列サプライヤー、つまり下請け経験者として警告しておきたい。

 これからの自動車産業はソフト開発にコストがかかるが、それでも最終的に「機械仕掛け」の車体にしなければ商品にならない。これまでの自動車会社の製造・生産・開発・仕入れなどのノウハウは全て必要で、さらにそれを発展させなければならないと同時に、ソフト技術を積み足さねばならないのだ。

 今後は、「機械式メカニズム」と「制御プログラム」の親和性が、システムの品質を決定する基本的技術となっていく。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワード本田技研工業トヨタ自動車TNGA

広告