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オリオン座のベテルギウス、急速に暗くなる
simon曰く、 冬の星座、オリオン座の左上(編注: 南の空に見えている場合。オリオンの右肩)の赤い星であるベテルギウス(オリオン座α星)だが、最近暗くなったと各所で話題になっている(CNETの記事、CNNの記事、The Astronomer's Telegramの記事[1]、[2])。
もともと0等~1.3等の間で明るさを定期的に変える変光星ではあるが、12月の観測では全天での恒星の明るさトップ10から21位にまで転落した。ベテルギウスの縮小や明度の変化はこれまでも何度かニュースになってはいるが、今度こそいよいよ超新星爆発の前兆なのだろうか。もし超新星爆発となれば我々の天の川銀河の中の現象としては1604年のヨハネス・ケプラーが観測した超新星からおよそ400年ぶりということになる。
ベテルギウスが超新星爆発する時期について電波天文学者のYvette Cendes氏(r/Andromeda321)は、少なくとも数万年先のことであり、最も超新星爆発に近づいているのはイータ・カリーナ(りゅうこつ座η星)だという見解を示している。
The Astronomer's Telegramで明るさの極端な減少を報告したEd Guinan氏もベテルギウスの超新星爆発がすぐに起きるとは考えておらず、20万年~30万年後だとCNNに語っている。なお、Cendes氏によれば北半球ではイータ・カリーナを観測できる範囲が狭いため、北半球で多くの人が観測可能な超新星爆発としてはベテルギウスが最も近くなるとのこと。ただし、超新星爆発の時期を100%予測できるわけではないので、(少なくとも数万年先という予測が)間違っている可能性もあるとのことだ。
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