北朝鮮、ICBM・SLBMに使用の固形燃料を実験か 日本の核脅威は現実性を増した (1/3)

2019年12月27日 12:01

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 北朝鮮の動きが活発化してきた。ICBM、SLBMに関わる技術的な進歩がある。今回は政治的な意味ではなく、「核戦略」に関わる技術的な側面を取り上げてみよう。

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 なぜなら「技術的進歩」が社会の様相を変えてきていることは明白なのだが、特にSNSの普及が社会の価値観を変え、産業を変え、私たちの身近な「自動車」の世界を丸ごと変えるほどの変化をもたらしていることに心を傾けねばならない時だからだ。

 これらの変化は「第4次産業革命」と名付けられているが、その中身についてイメージできていないのが現実だ。そこで、戦争の脅威が現実に迫っている現在の核兵器技術について考え、技術が社会を変えていく末路は必ずしも平和や幸福ではないことを考えたい。SNSがもたらす便利さが、もしかしたら社会の破滅を意味するのかもしれないのだと認識する必要もあるだろう。

■核戦略

 現在、核兵器についての技術レベルは、もうすぐ「宇宙戦争」になるところまで来ている。しかし現状の核戦略は、潜水艦発射ミサイル、つまりSLBMによって成り立っている。30年ほど前から、有効な核兵器はICBMでなくSLBMに移っている。

 現在、ロシアはオホーツク海にSLBM搭載原子力潜水艦を回遊させている。中国が南シナ海を欲しがる理由も、潜水艦を回遊させる海域が欲しいからだ。日本海溝にも通じる南シナ海の制海権を握らないと、中国の核戦略は完成しないのだ。

 そしてアメリカは、世界の海のどこかにSLBM搭載原子力潜水艦を回遊させて、核攻撃を受けた場合、必ず報復できる体制をとっている。これによりアメリカの世界での覇権が成り立っているのだ。これを理解するには、北朝鮮が開発を進めるICBMがアメリカにとってどのような脅威であるのかを知らなければならない。

 歴史を遡って冷戦時代、技術が進歩してきてICBMをアメリカ本国に配備している時、ソビエトの第一撃によってアメリカのICBMは全滅する危険が生じてきた。たとえ岩盤の地下サイロに収納していても、1万キロを飛んで数メートルの精度で命中させられるソビエトのICBMによって、反撃するアメリカのICBMを防衛することが出来なくなっていた。山をくりぬき、地下トンネルを移動させて、どこにいるのか分からなくしても、出口を正確にヒットできる精度に上がってきたため意味はなかったのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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