ホンダ・シビック タイプRの宿敵 「FF世界最高速」ルノー・メガーヌ ルノースポール

2019年11月26日 06:57

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メガーヌ ルノー・スポール トロフィー(画像: ルノー・ジャポンの発表資料より)

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 ルノーでは、独・ニュルブルクリンク北コースのタイムアタック仕様に「トロフィー」の名を冠するのが通例となっている。今回、ルノー・メガーヌ ルノースポール 『トロフィーEDC』(FF/6AT)がホンダ・シビック タイプRの記録を破り、「FF世界最高速」の冠を奪って日本に登場した。ルノー・モータースポーツ部門のメガーヌ ルノースポール(R.S.)のメガーヌR.S.トロフィーが上陸だ。

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 「ニュルブルクリンクFF最速のDNA」と謳っているのは、新記録をたたき出したメガーヌ4 R.S.がチューニングして「トロフィーR」とした仕様であるからだ。つまり、市販車そのものが新記録を作ったわけではなく、まるでレーシング仕様にチューニングした車両がタイムアタックしたのである。

 チューニングの規定などなく、宣伝のために各メーカーがチューニングしているはずで、ホンダ・シビック タイプRも同じようなものであろう。このあたりの無秩序は、あまり良いイメージではない。市販車の優劣には関与しないと捉えておくほうが良いだろう。

 今回輸入される「ルノー・メガーヌ ルノースポール トロフィーEDC」は、特別仕様ではなくカタログ仕様となるようだ。ともかく、FFながらかなりのハイパフォーマンスモデルであることは確かなようだ。このクルマの仕様で注目すべき点がある。それはサスペンションのダブルダンパーだ。

 ダブルダンパーとは、ショックアブソーバーの中にさらにショックアブソーバーが入っており、深くストロークした時に効いてくるようになっている。つまり、街中など小幅な振動に対しては良く吸収し、大入力の振動に対してはストロークを使い果たす前に大きなフリクションをかけて抑え込むメカニズムである。

 これは操縦性と日常使用の乗り心地を両立させる仕組みで、近年の高性能車のサスペンションセッティングに見られるものだ。しかし、このダンバーはコストがかかるため、高性能車、高価格車にしか装備できないものだった。

 しかしトヨタ・カローラは、このダブルダンパーの仕組みを「油の性質」で解決して見せた。つまり、小幅な振動に対しては油が柔らかくて、良く振動を吸収し乗り心地を保つ働きをする。大ストロークの入力があった時には油が硬質となり、受け止める。つまり、「ルノー・メガーヌ ルノースポール トロフィーEDC」のようなダブルダンパーと同じ仕組みを、「油の材質」を変えるだけで実現してしまったのが、トヨタ・カローラのダンパーなのだ。これはコストを大幅に抑えるのに有効で、さすがにトヨタは利益率が高くなるはずである。

 このダブルダンパーの仕組みの違いは、ルノー・日産・三菱の3社連合とトヨタの経営体質をうかがい知る手がかりでもある。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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