日本初、寺院の山門と一体化したシティホテルが誕生

2019年11月10日 20:29

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記事提供元:エコノミックニュース

2019年11月1日、日本で初めて、寺院の山門と一体化したホテル「大阪エクセルホテル東急」が大阪本町にオープン。伝統と文化が見事に融合した景色には一見の価値がある。

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 ここ数年、インバウンドで活況を呈している大阪。観光庁が公表した「訪日外国人消費動向調査」によると、大阪府への外国人旅行者の訪問率は36.63%。年間延べ1140万人もの人が海外から訪れており、京都や名古屋を抑え、東京に次いで全国第2位となっている。インバウンドマーケットで大阪がこれほどまでに人気を集めている理由としては、大阪城や通天閣、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどの観光スポットが地域にまとまっていて、アクセスも良いことが挙げられるだろう。また、お好み焼きやたこ焼きなどをはじめとする「食いだおれの街・大阪」ならではの食文化も外国人観光客を惹きつけているようだ。

 そんな大阪の中心部、梅田から難波を南北に貫く大阪のシンボルストリート・御堂筋に、古くて新しいランドマークが誕生した。

 通称「南御堂」として大阪人に古くから親しまれてきた真宗大谷派難波別院。その山門が約2年の歳月をかけて建替わり、2019年11月1日に日本初の山門一体型のホテルとして生まれ変わったのだ。これは同寺院の「御堂会館」建替事業として積水ハウスグループの積和不動産関西が開発したもので、山門一体となったビルは、高さ約73m、地上17階建ての建物だ。1階から4階は御堂会館及び飲食や物販などのテナントが入り、建物中央部は南御堂への参道に開かれている。5階から17階部分は客室全364室の「大阪エクセルホテル東急」として、同日に開業した。

 まず、驚かされるのは御堂筋から山門一体のホテル越しに見た本堂の様子だ。ホテルと一体化した山門と聞いただけでは違和感を覚えるかもしれないが、実際に見てみると圧巻で、ホテルの中央部に高さ13メートルに渡って開かれた山門越しに望む本堂は、新旧が見事に調和した素晴らしい眺めを見せてくれる。超近代的なデザインでありながら、威風堂々とした様は、それが紛れもなく南御堂の山門であることを認識させられてしまう。

 ところが、エレベーターで16階に上がり、その扉が開いた途端に山門の上とは思えない異空間が目の前に広がり、驚かされてしまう。同ホテルのコンセプトは「大阪・万華鏡」。客室はもちろん、フロントからバーラウンジ、廊下や階段、エレベーターにいたるまで、大阪の活気や華やかさが感じられるデザインや演出が細部にわたって施されており、しかもそれが一歩ずつ歩みを進めるごとにイメージを変えていき、まるで万華鏡の中に迷い込んだかのような不思議な感覚に陥ってしまうのだ。

 また、通常の客室のほかに4種類のコンセプトルームが設けられているが、これがまた大阪らしい明るさに満ちている。大阪の流行発信地・アメリカ村をモチーフにした若々しいイメージの「ROOM AMEMURA」、屋内に居ながら御堂筋を眺められるビューバスが印象的な「ROOM MINAMI」、そしてシティホテルでは珍しい和室の「ROOM TAIKOH」と「ROOM RIKYU」。これらの和室は窓から南御堂の本堂を拝むことができる。ちなみにこのコンセプトルームは宿泊以外にもパーティや会食での個室利用もできるという。

 11月1日の竣工式典では、積和不動産関西の北田康社長が「山門と一体化したこの革新的な建物が、伝統と文化を融合してシナジーを生むだろう」と語り、難波別院輪番の大町慶華氏や東急ホテルズの小林昭人社長をはじめ、参列者らが完成を祝った。

 大阪では今、続々と新規ホテルが開業しているが、中でもこの「大阪エクセルホテル東急」は話題性に富んでいる。南御堂を訪れる参拝者はもちろん、お寺体験や書写、和小物製作などのイベントや大阪メトロの本町駅から徒歩1分というアクセスの良さも手伝って、外国人観光客からも注目を集めそうだ。(編集担当・藤原伊織)

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