セブンイレブンFC店への優遇策が意味するもの! (1) 3分の1は低収益だった

2019年10月18日 11:58

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 セブン&アイ・ホールディングス(HD)の井阪隆一社長は10日、セブン-イレブン・ジャパン(セブン)のフランチャイズチェーン(FC)加盟店に対する、新たな利益配分優遇策を発表した。

【こちらも】セブンイレブン、1000店の閉鎖・移転や人員適正化を発表

 月間の粗利が550万円以下の低収益に苦しんでいる24時間営業のFC店に対して、規定の料率で計算されたロイヤルティーを、20万円減額するという。この優遇策によって、9月末の国内総店舗数2万1010店中の約7000店が恩恵を受ける。これに対して、粗利が550万円以下でも24時間営業をしないFC店のロイヤリティは7万円の減額に止める。

 粗利が550万円を超過する24時間営業の収益良好店に対しても、同様に3万5千円の減額措置を付与する。24時間営業を継続するFC店に対して手厚い優遇策と言える。

 店舗数を掛け合わせてざっくり計算すると、セブン本部の減収は年間230億円程度になる。但し、立地移転と1000店程の店舗閉鎖を行い、本部人員の削減も並行して進めて、本部利益全体の減少分を年間約100億円程度に抑えるとしている。

 競合するローソンやファミリーマート(ファミマ)が、”24時間営業の見直し”へと一歩足を踏み出した状況を横目に見ながら、FC店に拡大する24時間営業からの離脱の動きに、歯止めをかけることを期待した優遇策と言える。

 24時間営業をするかしないかで、低収益店には毎月13万円の格差が生じる。「何としても”大枠”で、24時間営業を続けたい」と願うセブン&アイHDの意志が、ストレートに表現された優遇策だ。

 セブン本部は17年9月にもロイヤルティーを一律で1%引き下げ、1店舗当たり月6~7万円の支援を行った。この時、当時の古屋一樹社長は「店づくりの原資としてなんにでも使って欲しい」と度量を示す傍ら、「24時間営業を絶対やめない」と力説していた。

 17年11月末の店舗数が1万9,970店だったため、1店舗平均6.5万円の支援が行われたとすると、セブン本部の持ち出しはおおよそ年間150億円程度と思われる。

 前回と今回でセブン本部はおよそ380億円前後(今回の経費削減策は除く)に及ぶ、巨額な支援をFC店に対して行うことになるが、今回の発表でFC店の経営実態が図らずも浮き彫りになった。全体の”3分の1”に当たる7000店が、低収益に喘いでいるという実態だ。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

続きは: セブンイレブンFC店への優遇策が意味するもの! (2) 24時間営業へつなぎとめる「まき餌」なのか?

関連キーワードローソンセブンイレブンファミリーマートセブン&アイ・ホールディングス

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