長瀬産業、東北大などと共同開発した撥水加工技術を事業化へ

2019年10月7日 17:15

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 長瀬産業は、東北大学の寒川誠二教授、リソテックジャパン、SPPテクノロジーズとの共同研究で開発した超微細加工ナノ構造による撥水性制御を、自社において事業化すると発表した。世界初の技術であるという。

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 当該の技術は、ガラスやシリコンなどどのような材料であっても固体であれば、その表面の濡れ性(液体の付きやすさ)を自在に制御することを可能にするもので、自動車用センサー、スマートフォンなどのカメラレンズ、各種の電子部品、工業用部品などに利用できるという。

 特に、2017年から2020年にかけ2倍近く市場が拡大すると期待されている自動運転・安全確保用のセンサー類、そして2020年に16億台を見込むスマートフォンを事業のメインターゲットに据えていく。

 従来、コーティングによる撥水加工は、長期間使用するうちに固体から剥離するなど、耐久性の問題が課題であった。今回開発された技術は、バイオテンプレートと中性粒子ビーム加工技術の融合により、固体表面にナノピラーを作成することで、従来は難しかったナノオーダーの均一な加工を可能とした。これにより、あらゆる素材の撥水性を制御し、かつ恒久的な撥水性を実現するものであるという。

 なお、この技術にはフェチリンというマテリアルが使用される。フェチリンは、自然界では生命体の中に作られる球殻状のタンパク質であり、生体内において鉄イオン濃度の調整に関わっているものである。動物のものは外形12ナノメートルほどの大きさであるが、鉄だけでなく様々な金属イオンや有機分子を包み込むことのできる性質を持っており、様々な分野に応用することが可能である。

 長瀬産業の関連研究機関「ナガセR&Dセンター」では、2016年にこのフェチリンを大量生産する技術を開発、同年、特許を取得している。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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