スズキ、インドで新型の小型SUV「エスプレッソ」を発売

2019年10月3日 09:00

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新型「S-PRESSO(エスプレッソ)」(画像: スズキの発表資料より)

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 スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディアは9月30日、新型の小型SUV「S-PRESSO(エスプレッソ)」を発売した。軽四輪枠ボディのSUVスタイルである。スズキは中国市場を捨て、インド市場に特化して成功してきたが、現在ではトヨタグループ入りを果たし、近未来のスズキの生き残りをかけている。

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 スズキの軽自動車は小さなボディでありながら、強靭で軽量に仕上げる技術で先行している。ボディの構造設計だけでなくハイテンの使用を進めており、安さと安全と軽量とを実現してきている。

 ハイテンは同じ鉄ではあるが、炭素含有量などの成分の違いにより、引っ張り強さで通常の「生材」と言われる鉄より強い。そのため使用量が少なくて済み、重量的には軽くなる。

 しかし、ハイテンはその分加工が難しい鉄でもある。強い代わりに「靭性」、つまり弾力性が劣るため、一定以上の力を超えると割れやすいからだ。日本刀はこの鋼と生材を合わせることで、しなやかさと鋭さを併せ持つ刀として世界に誇るべき技術を持っているのだ。

 ハイテンを自動車のボディに使う時も、プレス加工で形状を工夫して強度を持たせなければならないのだが、その加工の時に割れが起きる。それを防止するため加熱してプレスする技術があるが、それだとコストがかさむこととなる。そのため過熱を必要としないプレス技術や、過熱を素早く行う技術など、製造技術の分野でも革新が続いている。

 中国やインドの製造技術も進歩してきているのだが、どうしても日本の繊細な加工技術に追いつかず、品質保証面で劣るのだ。韓国でも同様であり、これから韓国の自動車産業はどこかのグループ入りを必要としているのであろう。

 スズキも自動運転をはじめとする技術開発資金を1社で負担することは難しく、トヨタグループの一員として分担していく道を選んだのだ。

 これでトヨタのHV技術やバッテリー、熱効率の優れたエンジンなどの提供を受け、軽四輪自動車部門など小型車を中心に、独自の立場を築くため、インド市場で生き残りをかけることとなる。

 スズキ・新型エスプレッソの出来は、かなり上質でハイセンスとなってきている。インド市場も発展してきており、若者中心にデザイン重視の姿勢が強まっているのであろう。小型で実用的で経済的な日本車ならではのきめ細やかさが見られるが、インドでも燃費規制などをクリアしていくには新規技術開発が欠かせない。

 パワーユニットは1Lガソリンエンジン、最高出力68PS/5500rpm、最大トルク90N・m/3500rpm。ボディサイズは全長3565mm×全幅1520mm×全高1549/1564mm、ホイールベース2380mm。軽自動車用のKプラットフォームを基にしている。生産性の向上もトヨタから学ぶこともあるのだろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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