遺伝子治療薬、初の保険適用 薬価は60万360円

2019年9月3日 15:59

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記事提供元:スラド

 Anonymous Coward曰く、

 動脈硬化による足の動脈閉塞症向けの遺伝子治療薬「コラテジェン」の保険適用が決まった(日経新聞時事通信日経ビジネス)。体内に直接遺伝子を入れるタイプの医薬品としては、これが初の保険適用となる。

 主成分の「ベペルミノゲン ペルプラスミド」はヒト肝細胞増殖因子を発現するプラスミドDNAで、細胞内に取り込まれるとヒト肝細胞増殖因子が産生されるようになり、それによって血管の新生が促される。投与1回分の公定価格(薬価)は60万360円。

 保険適用により患者の負担は原則3割となり、また高額療養費制度があるので、実際の患者負担はさらに軽くなると見られている。時事通信によるとピーク時の患者数は年1千人弱、販売額は年12億円規模と見込まれているとのこと。

 基本的な使用方法としては4週間間隔で2回の投与とされており、症状が残存する場合は3回目の投与も行えるとされている。約60万円という薬価は原価をベースに換算して決定されたようだ。

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