18年の日本人クルーズ人口、3年連続プラスで過去最高更新 国交省調査

2019年6月29日 08:28

印刷

 国土交通省の発表によると、外航クルーズが初めて20万人を越えたことや日本人のクルーズ人口が3年連続で増加したことが分かった。

【前年は】アジア向けを中心に日本のクルーズ人口が初の30万人超え 国交省調査

■日本人のクルーズ人口が過去最高に

 27日、国土交通省が「2018年の我が国のクルーズ等の動向(調査結果)について」発表した。2018年における日本人のクルーズ人口は前年比1.8%増の32万1,100人となり、3年連続でプラスとなるとともに、過去最高だった2017年の31万5,300人を更新した。

■国内クルーズは減少

 国内クルーズは同10.2%減の10万6,400人と、3年ぶりに前年を下回った。目的ではレジャーが96.0%と圧倒的に多く、ついでインゼンティブ(1.8%)、団体旅行(1.6%)、交流(0.6%)など。平均宿泊日数は2.7泊で、17年の2.6泊から0.1泊増加。2泊が最も多く32.9%、ついで3~4泊(28.7%)、1泊(28.0%)、5~7泊(13.0%)などとなっている。

■外航クルーズが初の20万人超え

 外航クルーズは同9.1%増の21万4,700人と、3年連続で増加した。これは過去最高だった17年の19万6,800人を上回るとともに、初めて20万人を突破した。

 このうち、日本船社運航クルーズは同7.5%減の8,600人となり、1990年頃の4万人台をピークに減少している。一方、外国船社運航クルーズは同9.9%増の20万6,100人となり、2009年(6万7,500人)から9年連続で増加しただけでなく、外航クルーズ全体と同じく初めて20万人を越えている。

 目的では99.6%がレジャーで、セミナーが0.3%、交流が0.1%となっている。エリア別で最も多いのはアジアの12万9,300人、ついでヨーロッパ(地中海除く)が3万1,600人、地中海が2万3,800人、リバークルーズが1万人、カリブ海が4,800人、世界一周が3,200人、オセアニア・ミクロネシアが3,100人など。

■クルーズ船の寄港回数は2930回

 2018年におけるクルーズ船の寄港回数や訪日クルーズ旅客数などの確報も発表されている。クルーズ船の寄港回数は同6.0%増の2930回。このうち日本船社のクルーズ船は1,017回で17年の751回から35.0%増加。外国船社は1,913回で17年の2,013回から5.0%減となった。

■寄港回数は博多港が4年連続トップ

 港湾別で最も多かったのは博多港で279回。ついで那覇港(243回)、長崎港(220回)、横浜港(168回)、平良港(143回)など。博多港は17年の326回から数を減らしたものの15年から4年連続でトップ。那覇港は17年の224回(3位)から増加して2位に浮上し、17年に267回(2位)だった長崎港が3位に入れ替わった。

 6位以下では、広島県にあるベラビスタマリーナが日本船社のクルーズ寄港の122回により7位にランクイン。8位の佐世保港は108回で17年の84回(9位)から伸びている。9位の石垣港は107回で17年の132回(5位)から大きく順位を下げた。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事