予想以上に急速にくるEV時代 ガソリンスタンド半減、電気に頼る過疎地

2019年6月24日 07:28

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 ガソリンスタンドが急速に数を減らしている。件数は、1994年度(6万0421件)をピークに2017年度には約半減(3万0747件)している。現在でも、年間3~4%程度のペースで減少し続けている。皆さん身の回りでも、いつも使っていたガソリンスタンドが廃業してしまったのを経験していることだろう。

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 これは当然と言えば当然で、「ガソリン車の燃費が改善している」「HV車が増えている、BEV(純電動)車も出てきている」など、クルマの燃費が良くなりガソリンの需要が激減しているからだ。この流れは止められない。しかしその割には、PHEV、BEVが普及していないのが現実だ。

 ガソリンスタンドが半減している一方で、急速充電スタンドは7627件(2019年6月現在、GoGoEV調べ)とかなり少ない状態だ。これは自宅以外の急速充電器の数だが、自宅以外の普通充電器は1万4976件(同)となっている。しかし普通充電器は、充電に7時間から14時間かかるのが現実だ。急速充電でも80%充電にかかる時間は1時間程度見ておく必要がある。これでは実用にならない。基本的な使い方としては、自宅で1晩かけて充電することとなる。すると行動半径としては、100km~150kmと限られてしまう。

 まだBEVでは実用になっていないのに、ガソリンスタンドは消えていく。市街地は、基本的に人口が多いためガソリンスタンド経営も続けられ残っていくかもしれないが、過疎地では急速に数を減らして、ガソリン車の場合は給油のために遠出する状況となってしまう。だから自宅で充電することで、日常の行動範囲が限られる場合は、BEVのほうが実用的となるだろう。

 またガソリンスタンドのガソリンタンクは、消防法により40年で交換しなければならないようだ。この改修のために、これからも毎年、数千万円の新規投資をしなければならないガソリンスタンドが出てくることとなる。しかし将来売り上げが下がっていく状況では、新規投資が難しくなり廃業していくことになるのだ。その中でも経営を続けていくガソリンスタンドでは、やはりこの20年ほどでセルフスタンドの普及が進み、1/3程度がセルフとなったようだ。

 このように、ライフラインであるガソリンスタンドの動向によって、BEVの普及が促進されるのではないだろうか。「シティカー」ではなく「過疎地カー」(軽トラックなどの)仕様のBEVが望まれるが、売れる台数に限りがあり、自動車メーカーが本気に取り組むことが出来ないのであろう。何らかの行政誘導を真剣に考えるときではないだろうか。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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