自殺大国日本、管理・専門職男性の死亡率高く 経済危機と相関 東大が調査

2019年6月13日 09:31

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記事提供元:エコノミックニュース

東大が日本と韓国では管理職・専門職男性の死亡率が高いと発表。日本と韓国、欧州の職業階層別死亡率を分析。日本では90年代、熟練職死亡率(自殺率含む)が上昇。経済危機と死亡率に相関。

東大が日本と韓国では管理職・専門職男性の死亡率が高いと発表。日本と韓国、欧州の職業階層別死亡率を分析。日本では90年代、熟練職死亡率(自殺率含む)が上昇。経済危機と死亡率に相関。[写真拡大]

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 警察庁の統計を見ると日本人の自殺者が3万人を超えたのは金融機関の倒産が相次いだ1990年代後半である。不良債権処理が加速した2003年の3万4427人をピークに00年代の自殺者数は3万人を下回らなかった。再び3万人以下に戻ったのはリーマンショックから回復し始めた10年代初頭である。

 さらに長期の推移を見ると、1950年代のなべ底不況、第2次石油ショックから円高不況の80年代前半、そして不良債権問題が深刻化した90年代後半に自殺者増大のピークがあり、これは倒産件数の推移とも類似していて、自殺者数と経済不況とは関係がありそうだ。さらに日本では長時間労働による過労死の問題もある。

 東京大学の社会医学系のグループが職業階層別死亡率の格差解明のため、日本と韓国、欧州8カ国の過去25年間の変化について国際共同研究を実施、その結果が先月29日に英国の疫学・公衆衛生専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」のオンライン版に掲載された。

 欧州8カ国の全ての国では非熟練労働者の自殺も含めた死亡率が最も高く、管理職・専門職などの上級熟練労働者の死亡率は最も低くなっている。一方、日本と韓国においては上級熟練労働者の死亡率が最高レベルの高い水準になっている。

 日本では90年代後半、韓国ではリーマンショックのあった00年代後半に上級熟練労働者の死亡率が上昇し、他の職業階層の死亡率と傾向が逆転するという現象が観測されている。欧州ではこうした現象は観測されておらず、また欧州では非熟練労働者の死亡率が高い傾向にあるが、日本と韓国では逆に低く、特に日本では社会階層間での健康格差が小さい傾向にある。

 この調査によって日本と韓国においては「管理職・専門職男性の死亡率が高い」という点が鮮明となり、この点が欧州と異なる職業階層別死亡率格差の特徴であることが示された。研究グループは「今後の展望として、日本と韓国における管理職・専門職の高い死亡率の要因の分析を進め、健康格差縮小に向けた施策につなげて行きたい」としている。

 欧州での社会階層間の健康格差は自己健康管理上の問題かも知れないが、日本と韓国では労務慣行や働き方に要因があるのかも知れない。(編集担当:久保田雄城)

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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