大日本印刷、円山動物園に映像で象を学ぶ「タッチシアター」導入

2019年3月11日 08:49

印刷

「コカ・コーラ ゾウさんのタッチシアター」の画面イメージ。(画像:大日本印刷発表資料より)

「コカ・コーラ ゾウさんのタッチシアター」の画面イメージ。(画像:大日本印刷発表資料より)[写真拡大]

 札幌市円山動物園では、3月12日に新しいゾウ舎のオープンが予定されている。そのゾウ舎に、大日本印刷と同社グループ会社の北海道コカ・コーラボトリングが共同で、ゾウについてのインタラクティブな映像コンテンツを学ぶことができる「コカ・コーラ ゾウさんのタッチシアター」を開発、導入する。

【こちらも】VRで芸術作品や絵画鑑賞のバーチャルギャラリー、大日本印刷が開発

 円山動物園では、2007年にアジアゾウの花子が死亡して以来、ゾウがいなかった。その後ゾウを再導入したいという声は当然あったのだが、種々の事情からなかなか話は進まず、ようやくミャンマーとの間で動物交換の基本合意がまとまったのが2014年のことである。近日においては、長らく新しいゾウ舎の工事が円山動物園において行われており、現在は完成はしているが非公開の状態のゾウ舎において、既に4頭のゾウが飼育されている。

 北海道コカ・コーラボトリングは、従来も「さっぽろ円山動物園サポートクラブ」を通じ、園内の自動販売機の売り上げの寄付、カフェの運営など、動物園の運営に深く関わってきた。そういう縁から、今回のタッチシアターの導入にも参画することになったものとみられる。

 具体的にどういうものかというと、来園者が動物園のゾウ舎無いの壁面の一部に投影された映像にタッチすると、ゾウの生態に関する情報や行動の動画が表示される、というものである。短焦点プロジェクター2台、動作センターによって、インタラクティブな操作性が実現する。

 コンテンツは「水」「食」「糞」の3編の映像に分かれている。ゾウが飲む水の量、水浴びについて、餌を食べる量(1日1頭約200kg)、ゾウの糞が野生において生態系循環に関わっていることなどが、文字や映像で表現される。

 動物園にやってくる、主には子供たちが能動的に映像にタッチすることでゾウの生態情報を取得でき、また実物のゾウとその場で比較することもできるので、理解の促進が期待される。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事