元乃木坂46川村真洋、K-POPアイドルへ!

2019年2月18日 18:44

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 2月末、韓国ソウルで、新しいK-POPグループが始動する。

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 『Z-POPドリームプロジェクト』と名付けられているこのグループは、K-POPをベースにしてはいるが、参加するメンバーは、インド、フィリピン、台湾、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、香港、日本などアジア各国から選抜された多国籍グループで、男性グループは「Z-BOYS」、女性グループは「Z-GIRLS」として、全世界ツアーを行うというものだ。

 このプロジェクトの特徴は、ビットコインで使われているブロックチェーンシステムを使い、韓流アイドルでは不鮮明な部分のあった育成システムを透明化し、ファン参加型というか、ファン主導型でアイドルを育成していく部分を取り入れていくということだ。

 簡単に言うと、これまではスカウトしてから徹底的にレッスンをして、アイドルとして、あるいはアーティストとして完成して初めてデビューするというK-POPスタイル対し、秋元康式の「アイドルの成長過程を見せる」という部分を取り入れ、その評価にブロックチェーンシステムを導入するというもので、スタッフには少女時代やBTSなどを手掛けたスタッフも加わっているという、かなり本格的、かつチャレンジ的なグループということになるらしい。

 日本ではほとんど知られていなかったが、アジア圏では、インド人初のK-POPアイドルもいて、かなりの注目を集めており、これまでに7人中6人のメンバーの名前が「Z-GIRLS」として発表されている。国籍は公式にアナウンスされていないが、タイ・フィリピン・インド・台湾・ベトナム・インドネシア出身と予想されており、残る1人は韓国人か、あるいは日本人になるかと言われていたらしいのだが、なんとびっくり、川村真洋がMAHIROとして参加することが公式Twitterで発表されたのである。

 これには、多くのファンが度胆を抜かれたらしく、一気に話題となった。

 掲載された写真には、髪を染め、不敵な笑みを迎える肉食系の彼女が映っており、乃木坂時代のおっとりとした天然の雰囲気とは真逆のイメージになっていることも好意的に評価されているようだ。

 それにしても、記者は川村真洋を見損なっていたことを謝罪しなければならない。

 卒業直後のソロライブまで見に行きながら、おそらくはこの形で、ソロアーティストを目指してライブ活動を続けていくのだろうと思っていた。武道館や東京ドームを満員にすることはないだろうが、心に響く歌を歌い続けていき、いずれ何かのきっかけが転がってくるのを待つしかないだろうと思っていたのである。

 しかし、考えてみれば、AKBGも乃木坂も、女優としては川栄李奈や深川麻衣、島崎遥香や松井玲奈といった錚々たるOGが揃ってはいるが、こと音楽になると、AKBナンバーワンの歌姫といわれた増田有華や知名度抜群で早くからアーティスト活動の準備をしていた高橋みなみですら存在感のある活躍はできているとは言い難い。唯一の成功者としては岩佐美咲だろうが、彼女は演歌という別の道である。

 歌唱力は誰もが認めているが、乃木坂のアンダー番長であった川村が、それこそ紅白やレコ大にエントリーできるようになることは難しいと考えていた。

 それでも、彼女が自分のやりたいことを笑顔でやってくれればうれしいと思っていたのだが、予想をはるかに超え、全世界をターゲットにするグループに参加することになったのである。

 以前、乃木坂の東京体育館でのアンダーライブの記事で、これまでのアンダラ史上、最も厳しい条件であったにも関わらず、これまでのアンダラを上回るステージに挑戦し、最終日にはトリプルアンコールという大逆転を成し遂げた奇跡をレポートしたのだが、窮地においこまれても、そこで守りに入らず、一気に勝負に出るという攻撃的なチャレンジシップは、まさに乃木坂魂とでも名付けたいところだ。

 20代半ばという年齢、慣れない異国でのデビュー、さらにもう一足先に活動を進めてチームが出来ている中に入っての一からのチャレンジ。あの、おっとり、ヘラヘラ(?)した笑顔の下に、ここまでの執念とプライドと、自分を追い込んで新しい実力を引き出そうとする勇気を持つ川村真洋の、そしてZ-GIRLSの成功を心より祈るとともに、その気高き魂を見抜けなかった自分の不明を恥じ、謝罪したいと思う。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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