探査車「キュリオシティ」、火星のクレーター内にそびえる山の秘密を明らかに NASA

2019年2月5日 18:28

小

中

大

印刷

火星探査車キュリオシティ (c)NASA/JPL-Caltech/MSSS

火星探査車キュリオシティ (c)NASA/JPL-Caltech/MSSS[写真拡大]

写真の拡大

 米航空宇宙局(NASA)は1日、火星探査車キュリオシティにより、火星の重力場を計測し、火星にあるアイオリス山の地質を分析したことを報告した。アイオリス山の形成を理解する手がかりになることが期待される。

【こちらも】火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見

■アポロ17号で用いられた装置を再利用

 地球以外の惑星や、衛星の表面を探査するプロジェクトは、これまでも実施されてきた。1972年に打ち上げられたアポロ17号の乗組員は、探査車で月の表面上を走行し、搭載した特殊な装置で月の重力を計測した。

 一方、宇宙飛行士が火星に到達したことはない。NASAは、火星を走る無人探査車を操作して、月と同様の探査や実験を可能としている。2012年に火星に着陸したキュリオシティには、加速度計とジャイロスコープが搭載されており、このセンサーにより、進路等が決定される。

■探査したクレーター内の5,000メートル級の山

 火星探査車が探査したのが、「ゲール」と呼ばれるクレーターの底に位置するアイオリス山だ。標高約5000メートルのアイオリス山は、地質学者ロバート・シャープにちなんで、シャープ山とも呼ばれる。キュリオシティによって探査が行なわれることは、2012年に公表された。

 再利用したセンサーを搭載したキュリオシティは、火星の引力の変化を計測したという。2014年以降アイオリス山の探査を続け、岩層から微小な重力の兆候を測定するのに成功した。

■想定外だったアイオリス山の形成プロセス

 火星上の重力の兆候を計測するのに、2012年から約5年間のデータが使用された。その結果、アイオリス山の岩層の濃度は予想よりもかなり低いことが判明した。

 アイオリス山の堆積物は、かつて山が位置するクレーターを完全に覆っていたと研究者らは想定していた。ところが今回の研究により、アイオリス山の低い層は1000メートルから2000メートルのあいだで圧縮されていることが判明した。この幅は、クレーターが完全に覆われていたと想定した場合と比較し、ずっと短い。

 「火星はアイオリス山よりも多くの謎を抱える。地球と風景は似ているものの、水ではなく、吹き荒れる砂や風によって形成された」と、研究を主導する米ジョンホプキンス大学のケビン・ルイス氏は語る。

 研究の詳細は、米Science誌にて1日に掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

関連キーワードNASA火星

広告

広告

SNSツール

RSS

facebook

zaikeishimbun

いいね!

twitter

@zaikei_it

フォロー

google+

Hatena

広告

ピックアップ 注目ニュース