イプシロン4回連続成功(1) ロケットビジネス、自動車・航空機ビジネスと何が違う?

2019年1月24日 18:36

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打ち上げに成功したイプシロンロケット4号機。(c) JAXA

打ち上げに成功したイプシロンロケット4号機。(c) JAXA[写真拡大]

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■イプシロン4回連続成功

 商業ロケット開発を進めてきた宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県)から「イプシロン」4号機を打ち上げた。3号機までは1基のみの搭載だった衛星を、民間企業や大学などが開発した小型衛星7基に増やして搭載した。1月18日午前9時50分ごろ打ち上げられ、70分後までに全ての衛星を軌道に乗せ、打ち上げは成功した。数えてみれば、2013年1号機から4回連続の成功となり、いよいよ商業ベースに乗る可能性が出来てきた。

【こちらも】イプシロンロケット4号機の打ち上げ成功 7基の衛星を無事分離 JAXA

 「なーんだ、小さなロケット。H2Aはどうした?」と言われてしまいそうだが、イプシロンの成功は、これからの日本のロケット事業において重要な第一歩と言える。このところ宇宙空間の利用が盛んとなり、軍事的目的ばかりでなく通信・天気予報・地質学・海洋研究など数えきれない研究のためにも、気軽に小型衛星の打ち上げが出来ることが世界規模で望まれている。

 スペースシャトルが宇宙を往来していたころは軍事用途が8割とも言われていたが、現在はどのようになっているのであろうか?中国の覇権主義で宇宙の軍事利用が急速に高まる恐れが現実になってきているが、月や火星移住などを含めて宇宙の平和利用が維持できるのか心配される。その中で、イプシロンの成功は、日本の企業のみならず発展途上国の需要にもこたえられるコストとなるのであろうか?

■固形燃料が得意

 日本のロケット開発は、元東京大学宇宙航空研究所(1964年設立)の糸川英夫(いとかわ ひでお、1912年7月20日~ 1999年2月21日)の開発で、ペンシルロケットに始まりH2Aに繋がるまで、固形燃料に固視してきた歴史がある。それは、同時に電子装置の発展の歴史であり、ICBMとの関連を無視することはできなかった。

 子供のころ、ペンシルロケットの実験をテレビニュースで見て、自分でも模型のロケットエンジンを買って実験してみたものだった。模型のロケット燃料はペレット状に固められた火薬に火をつけるのだが、かなりスローに燃焼していても、爆発的に燃えるのが恐ろしかった記憶が残っている。自動車のエアバッグの火薬よりもかなりスローに燃焼しなければならず、コントロールをどのようにしていたのか関心があったのだ。

 その後、2段目以降をアメリカのICBM液体ロケットエンジンとして、人工衛星打ち上げの成功確率を飛躍的に上げていった。それは同時に「慣性誘導装置」をロケットに与えて、ICBMとしての性能を付与したことになった。

 それより前、糸川教授は「ICBMは造らない」という「科学者の良心」をもって、慣性誘導装置導入を断り続けていた。それゆえ、当時の衛星打ち上げカッパーロケットは「スピンコントロール」を用いるため失敗続きで、存続が危ぶまれた。当時、ミサイル開発を拒む糸川教授は、慣性誘導装置はミサイルに繋がるためスピンコントロールにこだわったのだった。カッパーロケットに使われた固形燃料はICBMの保管に都合がよく、発射までの時間も短く実践的だった。昨年の北朝鮮のICBMは液体燃料で実践ではあまり役立たないために、現在改修が進められている可能性がある。現代のICBM、IRBMなど実戦配備されている核戦力は、ほとんどが固形燃料化されている。その意味ではイプシロンをミサイル化すれば、実践的なものとなる。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: イプシロン4回連続成功(2) ロケットビジネス、その商売は「ジャスト・イン・タイム」

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