小惑星イトカワは46億年前に誕生した、阪大などが発表

2018年8月9日 20:19

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「今回とこれまでにわかった小惑星イトカワの歴史」。(画像: 大阪大学の発表資料より)

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  • 「50ミクロンの微粒子にごく稀に含まれるリン酸塩鉱物」

 探査機はやぶさが微粒子を持ち帰った小惑星イトカワは、約46億年前に誕生しており、約15億年前に他の天体によって、衝撃変成を受けていたことが分かったと発表された。これは微量子にごくまれに含まれるリン酸塩鉱物の、局所U-Pb年代(ウラン・鉛年代測定法)の分析で判明した。

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 研究は、大阪大学大学院理学研究科の寺田健太郎教授、東京大学大気海洋研究所の佐野有司教授、高畑直人助教らのチームで行われ、研究成果は英国科学誌「Scientific Reports」に7日、オンライン公開された。

 はやぶさは2003年に打ち上げられ、2005年に小惑星イトカワに着陸し、微粒子を採取して2010年に地球に帰還した。今回の研究に使われた微粒子は、直径50ミクロンの「カルシウムの豊富な輝石」「リン酸カルシウム」「かんらん石(ケイ酸塩鉱物)」「斜長石」からなる鉱物である。

 小惑星イトカワは、地球軌道と最小距離が小さく、大きさ535メートルで半径160メートル以上あるため、潜在的に危険な小惑星でもある。

 先に述べたように、小惑星イトカワの母天体は、約15億年前に他天体によるショック変成を受けているが、これは多くの他の隕石の42億年前ショックとは異なっていることがわかった。一方2013年、ロシアに落下したチェリャビンスク隕石は、約15億年前のショック変成が報告されており、小惑星イトカワとの関連性が明らかになった。

 今回の寺田教授らの研究グループの結果と、これまでに報告された年代情報をまとめると、下記のようになる。()カッコ内は判明した年。

 火星と木星の間にある小惑星帯「アステロイドベルト」に、46億年前にイトカワの母天体が作られた(本研究)。大きさは20キロメートル以上あったと考えられる(2005年)。また、15億年前に壊滅的破壊(本研究)があり、その破片は数日で再集積(2001年)し、小惑星の「族」を形成する。40万年以内に頭部と腹部は合体した(2007年)。地球近傍の軌道へ移行(2000年)、現在のイトカワの軌道となる。小惑星イトカワは、今後100万年以内に地球に衝突する可能性が高い(2005年)と言われている。

 はやぶさ2のりゅうぐう探査でも、今回使われた研究方法が威力を発揮することが期待されている。

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