アナログテレビ放送の空き電波帯を番組配信に利用、札幌での試み

2018年5月15日 06:50

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札幌市。(c) 123rf

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 2011年に全面的な終了となったテレビのアナログ放送。その結果として空いた電波帯を災害発生時の情報発信などに活用する試み(V-Lowマルチメディア放送)が総務省の主導で行われているのだが、その他の試みも出てきている。今回、北海道札幌市とその近郊の市町村では、2018年度から、空き電波帯を利用してスマートフォンやタブレット端末向けの音楽や観光情報などを無料配信する仕組みを作る。

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 東京、名古屋、福岡では、「i-dio(アイディオ)」と名付けられた放送が2016年から始まっている。音楽やスポーツ番組、インバウンド(主に中国人)向けの観光情報の配信などを行うものだ。

 札幌での基地局開設が許可されたのは2018年3月のことである。通信網整備を全国的に手掛ける「VIP」という企業が、札幌への開設許可を総務省から取り付けた。番組を作成するのは、北海道・東北の通信事業者が作った関連会社「北日本マルチメディア」である。具体的な配信開始時期はまだ未定だとのこと。

 この放送は双方向通信ができず一方通行の送信となるが、その分インターネットなどとは違って通信網が混雑しにくいというメリットがある。ということはつまり、災害発生時などのように、通信が殺到する状況において発揮される強みがあるということだ。

 また、かつてのテレビ放送がそうであったのと同様に、エリアごとに放送内容を変えることもできる。兵庫県加古川市では、災害発生時に地域に合わせた情報を地域ごとに発信する仕組みを既に整えている。また、まだ開発中であるが、この電波送信を利用して、遠隔地から避難所の鍵を開閉したり、非常照明を点灯させるシステムの開発も進んでいるという。

 アナログ放送の停波はある意味では残念なことではあったが、再利用できるものを再利用するのは結構なことであろう。今後とも関心を持って活用していきたい。(藤沢文太)

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