カムチャッカ半島で発見の鉱物参考に、量子コンピュータの新たな設計法へ

2018年2月19日 21:06

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K2Cu3O(SO4)3 の銅イオンの周りの構造。 (画像:東京理科大学発表資料より)

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 量子コンピュータ。未来のまったく新しいコンピュータとして期待されているものであるが、まだそれをどのように設計すればいいかということすら研究は途上である。しかし東京理科大学理学部第一部物理学科の藤原理賀 助教、満田節生教授および応用物理学科の杉本貴則助教、遠山貴巳教授等の研究グループは、カムチャッカ半島トルバチク火山で発見された鉱物K2Cu3O(SO4)3(鉱物名:Fedotovite)の構造を参考に、量子コンピュータに応用しうるかもしれない量子ビットを発見した。

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 Fedotoviteは人工的に合成可能であることは既に確認されている。これを実験的に調査したところ、その内部磁気状態は、特に低温磁気状態において一次元的に強い量子を持つ、すなわち専門的にいう「ホールデン状態」を持つということが明らかになった。

 ホールデン状態とは何かということであるが、ざっくりとした説明をすれば、「量子コンピュータに利用可能なのではないかと考えられている性質のこと」である。この性質を持つものを量子コンピュータに利用する研究は、しかしこの性質を持つ物質が非常に稀であるため、これまであまり行われてはこなかったという。

 今回の研究で判明したのは、この物質はホールデン状態を実現し得る性質を持つかもしれない、というところまでである。今後の研究としては、既存のホールデン状態に関する研究と重ねあわせ、より柔軟に、量子コンピュータの設計指針が立てられえるところまでその性質を探求していきたいという。

 なお、関連論文はCluster-Based Haldane State in an Edge-Shared Tetrahedral Spin-Cluster Chain: Fedotovite K2Cu3O(SO4)3と題され、Physical Review Lettersに掲載されている。(藤沢文太)

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