JR東日本が”無人コンビニ”の実証実験を開始

2017年11月21日 11:29

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 JR東日本は20日、大宮駅(さいたま市)改札外のコンコースに無人のコンビニエンスストアを開設した。無人店舗での実証実験を26日まで行う。

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 人手不足が深刻化する雇用状況の中で、小売業やサービス業では人件費が高騰している。業種間、企業間ではアルバイトの争奪戦の様相を呈し、都市部ではアルバイトの時給が上昇を続け、収支ギリギリの時給を出さざるを得ない店舗も出て来た。外食産業では人手が集められないため、深夜営業の時短や休止に進む店舗が珍しくない。

 「いつでも開いてる」が売り物のコンビニですら、24時間営業にほころびが出てきており、ICタグを使った無人化店舗も真剣に検討されている。ただICタグはコストになるため商品の価格によってはコスト割れの懸念があること、弁当にセットされたICタグが電子レンジで温められた場合に、火花が発生する恐れもありハードルは高い。

 こうした時代の趨勢を読んで、JR東日本では人工知能(AI)で無人化した特設店舗の実証実験を始めた。21日にマザーズに上場するサインポストが開発したAIを使う。店舗の入り口に設けられているゲートで、「Suica」などのICカードをかざして入店する。客が商品を手に取ると、棚の前に設置された小型カメラが商品が減ったことを認識し、天井のカメラが商品を手に取った客を特定する。客が商品をポケットに入れても問題ない。商品を手に取る都度この流れが累積され、出口の前に来ると壁面のディスプレーに商品名と合計金額が表示されるため、納得したらSuicaで支払いを行う。

 実証店舗であるため運用のデータを分析して、現実店舗の作り込みに生かしていくことになるが、レジ打ち作業の省力化が実現できる意味合いは大きい。システムの特性上万引きは不可能で、現金が存在しないことから強盗も起こり得ない。無人化した方が犯罪の発生を抑止できるかもしれない、という予期せぬおまけも付いて来た。清掃や商品の補充には人手が必要となるが、極めて限られた時間帯となる。

 大手コンビニでも人手不足に対応した動きが加速しており、セブンイレブンでは商品の特性によって4つの温度帯を管理する自動販売機を設置する動きが見られる。ファミリーマートでは深夜の来店客が減少する時間帯に、いくつかの店舗を選別して営業を休止する実験を始めた。いずれも人手不足時代の到来をにらんだ試行錯誤であり、レジなし店舗がその有力な選択肢に浮上してきたことは間違いない。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

関連キーワードJR東日本セブンイレブンファミリーマート人工知能(AI)Suicaさいたま市

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