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肌に塗っても色が目立たない「白色活性炭」をマンダムが開発
白色活性炭の作製方法。(画像:マンダム発表資料より)[写真拡大]
活性炭は高い吸着力を持つが色が黒く目立つ。だが今回、肌に塗布しても色が目立つことのない「白色活性炭」を開発したと、マンダムが発表した。
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活性炭というのは、特別に処理し、吸着力を強くした炭のことである。材料は様々で、木材から作れるのはもちろんのこと、ヤシの実の殻、牛骨、褐炭、泥炭、珍しいところでは血から作ったものなどもある。木炭の3から7倍の表面積を持ち、脱臭、吸着、浄水、ガス精製などに利用される。原子力発電所においてさえ、事故が起きた際の防護用に、活性炭のフィルタが用意されているという話もある。
活性炭の吸着力は臭い成分に対しても作用するため、デオドラント製品に応用するという可能性が考えられた。ただ問題は、何を材料にするにせよ炭であるからには色が黒い、という点である。そこでマンダムは、効果が高く、かつ色の目立たない活性炭の開発に乗り出したというわけだ。
可能性として、多量の酸化チタンで活性炭を白くする、という方法論があった。だが、これをやってしまうと、肝心の活性炭の多孔質が酸化チタンによって塞がれてしまうため、効果が落ちる。かといって、効果が残る程度にしか酸化チタンを使わないと、肌に付着すると黒くなってしまう、つまりデオドラント製品としては現実的でない、ただの炭のままだ。
結局、酸化チタンを用いるという案は採用されたのだが、効果と、白さのバランスを調整するため、配合比や配合方法について、さまざまな試行錯誤が行われた。結果として、肌に塗布しても黒くならず、かつ十分な効果を持つ活性炭が開発できたというわけである。
その効果は、一般的な消臭紛体である酸化亜鉛と比較して遜色がなく、また、酸化亜鉛が効果を及ぼせないか少ししか効果を及ぼせない、加齢臭(2-ノネナール)とミドル脂臭(ジアセチル)に対しても著効を示すことが明らかになった。
今後、この活性炭を利用した製品を製造・販売していく予定であるという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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