九大など、体内時計を修正する栄養素を発見

2017年11月1日 11:32

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体内時計のイメージ。

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 体内時計の乱れは時差ぼけなどをもたらすことで知られる。その修正は、生活サイクルの安定化などには必須である。今回、九州大学、芸術工学研究院、ファンケルらの共同研究グループは、アミノ酸の一種L-セリンが、光による体内時計の針合わせを強化するという事実を突き止めた。

【こちらも】ノーベル生理学・医学賞、体内時計の分子メカニズム発見した米国の3氏受賞

 人間の体内時計は、若干の個人差などはあるが、基本的に24時間周期で回っている。なお、古い説では25時間周期であるとされていたが、今日ではそれは測定の誤りによる誤解であったことが明らかになっている。

 体内時計は光を浴びることで調整される。夜は闇であり、昼間は太陽光がある、という環境に適応して、人体というものは進化しているからだ。夜でも当たり前のように光がある、という今日の環境は、おおむねトーマス・エジソンによる電球の発明以降の話であり、人類の進化史からいえばほんの最近のことに過ぎない。

 だが、夜の光は体内時計を乱す大きな原因となってしまっている。夜に光を浴びすぎると、体内時計は「昼である」という誤解を起こし、狂うのである。

 光を当てることで体内時計の針合わせを促進する治療法は以前から存在するが、今回の研究では、その光感受性を、L-セリンというアミノ酸が昂進させる、ということを確かめた。研究に用いられた20種類のアミノ酸のうちで、L-セリンだけが、光による体内時計の針合わせに強い正の影響を及ぼすことを明らかにしたのである。

 研究はヒトによっても裏付けられた。若い男性にL-セリンを摂取させ、朝に光を照射したところ、体内時計の針に相当するメラトニンが強く分泌されるようになることが分かったのだ。

 この研究から、生活リズムの改善、時差ぼけの治療などに用いられる治療法が確立されることが期待できる。

 なお、研究の詳細は、『Journal of Nutrition』のオンライン版に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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