東京理科大など、宇宙空間から観測史上最長の炭素鎖を持った分子を発見

2017年10月4日 08:00

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分子雲と直線炭素鎖分子C7H(想像図)。(画像:東京理科大学発表資料より)

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 東京理科大学などの共同研究グループは、アメリカの電波望遠鏡を利用し、宇宙のガス雲から、観測史上初めてでありまた最長となる、直線炭素鎖分子C7Hの検出に成功した。

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 炭素には3つの形態があることが知られている。1つは黒鉛(グラファイト)。2つはダイヤモンド。これらはいずれも化学式はCである。そして3つ目が直線炭素鎖分子であるが、これは他の分子との衝突で容易に壊れてしまう脆い物質であるため、地球上には天然の状態では存在しない。

 しかし、高真空かつ極低温の宇宙空間には豊富に存在し、宇宙空間で検出されている分子種の約4割は直線炭素鎖分子の仲間である。

 ところで、原始地球で最初の有機物は、地球で発生したわけではなく、宇宙からもたらされた、という学説が近年では主流になっている。有機物は安定した分子であるが、その前駆段階、化学進化の過程においては、多くの有機物は、直線炭素鎖分子の形を取っているという。

 つまり、宇宙空間における直線炭素鎖分子の研究は、有機物の起源を知る手がかりとなるのである。

 C7H、CCCCCCCHは、存在は以前から予測されていたが、これまで一度も、探査によってガス雲から発見されることはないままでいた。今回の研究では、アメリカ国立電波天文台のグリーンバンク100m電波望遠鏡を用い、その検出に挑戦した。対象となったのは、おうし座分子雲領域の低質量星形成領域L1527である。星が形成されたばかりの、初期の状態にある星形成領域だ。

 結果、2シーズン1年間、のべ43時間の観測により、C7Hを検出することができた。奇数個の炭素原子を持つ直線炭素鎖分子をクムレンというが、過去に検出されたクムレンの中で、C7Hは最長の分子である。

 今後の研究の展望としては、他の暗黒星雲や星形成領域におけるC7Hの探索や、L1527におけるより長い直線炭素鎖分子C8Hの観測が考えられるという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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