スペースX社、4月28日にファルコン9ロケットを打ち上げ 通信衛星を搭載

2015年4月26日 15:27

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記事提供元:sorae.jp

スペースX社、4月28日にファルコン9ロケットを打ち上げ 通信衛星を搭載(Image credit: SpaceX)

スペースX社、4月28日にファルコン9ロケットを打ち上げ 通信衛星を搭載(Image credit: SpaceX)[写真拡大]

 スペースX社は4月23日、トルクメニスタンとモナコ公国の通信衛星「トルクメンアーレム52E」を搭載したファルコン9 v1.1ロケットの打ち上げを、米東部夏時間2015年4月27日18時14分(日本時間2015年4月28日7時14分)に実施すると発表した。

 打ち上げが可能な時間帯は90分間が確保されている。打ち上げが行われるケープ・カナヴェラル空軍ステーションを管轄する、パトリック空軍基地が提供する気象情報によると、27日の打ち上げ時間帯の天候は60%の確率で好天になるという。しかし、翌28日へ延期した場合は30%にまで低下する。

 すでに現地時間4月22日には、ロケットの第1段エンジンのスタティック・ファイア・テストも完了している。これは射場において、打ち上げまでの手順を確認すると共に、ロケット・エンジンを少しだけ噴射し、エンジンや射場設備の状態を確認するためのもので、スペースX社のロケットにとって打ち上げ前の恒例となっている。

 ファルコン9の打ち上げは、前回のドラゴン補給船運用6号機のミッションからわずか13日という短い間隔で、さらに同じ発射台から行われることになる。成功すれば、同社や同ロケットにとって、衛星の商業打ち上げ受注にさらにはずみがつくことになろう。

 トルクメンアーレム52Eは、トルクメニスタンとモナコが共同で保有する通信衛星で、衛星の運用はトルクメニスタンの通信省が、モナコは同国が保有する東経52度の静止軌道を同衛星に提供する。製造はフランスに本拠地を置くタレース・アレーニア・スペース社が担当した。打ち上げ時の質量は4500kgで、設計寿命は15年が予定されている。

 今回のミッションでは、ファルコン9はトルクメンアーレム52Eを打ち上げから約32分後に、静止トランスファー軌道に投入する。最近のファルコン9の打ち上げでは、ロケットの第1段機体を船の上に着地させて回収する試験が注目されているが、今回は実施されない。これはトルクメンアーレム52Eの4500kgという質量が、ファルコン9の能力をほぼ最大に使わなければ打ち上げができないことから、着陸脚や追加の推進剤を搭載する余裕がないためだ。

■Thales Launch | SpaceX
http://www.spacex.com/press/2015/04/23/thales-launch

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