日本の広告費、好調なネットがテレビを追い抜く日は来るか

2014年2月23日 21:12

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記事提供元:エコノミックニュース

 電通によると、13年の日本の総広告費は5兆9762億円で、前年比101.4%となった。景況感の回復などから、2年連続で前年実績を上回った。

 ネット広告などに押され、今や全体の50%弱までシェアを奪われた「マスコミ四媒体」(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)。13年の総広告費は2兆7825億円で、前年比100.1%と健闘した。テレビ広告費が前年比100.9%増の1兆7913億円となっており、全体を牽引したようだ。

 テレビ業界では13年の後半になり、番組と番組の間に流すスポット広告が増加。特に「金融・保険」(通販型保険、宝くじ、NISA関連など)は前年比127.6%増と好調だった。増税前の駆け込み需要を見込んだ「不動産・住宅設備」も114.6%と大幅増。多くの人に訴えかけるテレビの強さが発揮された。

 新聞広告費は前年比98.8%、雑誌は同98%、ラジオは同99.8%となった。新聞各社では電子版の会員数が順調に伸びており、各社は様々なアイデアで新しい広告の取り組みを始めている。

 雑誌広告では40代向け女性誌の大型創刊などもあったが、若年女性向けの休刊が相次ぎ全体としては前年割れ。ただ景気回復の波に乗り、ビジネス誌への出稿は増加したようだ。雑誌の中では唯一、ビジネス誌だけが前年比100%を超えた。

 ラジオ広告については1200億円台と規模こそ小さいものの、ネットでラジオが聴けるアプリ、ラジコ(37都道府県・69局が参加)のダウンロード数・ユニークユーザー数が増加。こうしたアプリの影響もあったのか、10~20代の「ラジオ離れ」は一段落。聴取率は横ばいで、今後は若者向けの出稿も期待できそうだ。

 インターネット広告費は9381億円で、前年比108.1%と高い伸びを見せた。技術の進歩やデバイスの多様化に景気回復の勢いが加わり、前年を上回る伸び率で成長している。1兆円の大台も見えてきた。数年後には現在のテレビ広告費(2兆円弱)と並ぶ規模にまで成長するだろう。(編集担当:北条かや)

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