サンタクロースラリーの期待広がる米株式市場

2013年12月17日 09:34

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記事提供元:フィスコ


*09:34JST サンタクロースラリーの期待広がる米株式市場
忘れられていた「サンタクロースラリー」は健在だと、米WSJ紙が伝えた。最近の株価下落はFOMCを前にした調整だと市場参加者が口を揃えるが、株価は通常、12月中旬に下落する点が忘れられていると指摘。一時的要因で、12月
下旬には株価が回復するケースが多く、「サンタクロースラリー」と呼ばれている。

外部環境がどうあろうと、12月中旬は「タックス・ロス・セリング」と呼ばれる節税のための損失確定売り(利益を出している投資家が含み損の出ている銘柄を売却し、損失を確定させ利益を相殺する行動)が起こる時期。一巡すれば、月末・年末のウィンドウ・ドレッシングを交えた上昇相場に向かうことが多い。12月は過去100年間で、73回上昇し、2番目に多い1月(64回)につなぐ展開。最もパフォーマンスが悪い9月(暴落イメージのある10月ではない)と対照的としている。

この楽観論が伝わったかどうかは不明だが、16日の米株は急反発となった。NYダウは129.21ドル高、S&P500は11.22ポイント高、ナスダックは28.54ポイント高。直近高値には届かないが、良好な経済指標、M&A、10月の対米証券投資(政府機関閉鎖の混乱にも拘わらず)が1949億ドルの買い越しと5年ぶりの高水準(9月は財政協議のもつれ警戒で976億ドルの売り越しとなっていた事の反動もある)ことなどが買い意欲を戻したと考えられる。全体として、「メガトレンド」を確認した格好。《FA》

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