【中国から探る日本株】中国新車販売、日韓メーカーで明暗 現代自は燃料電池車で先行狙う

2013年12月6日 08:01

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記事提供元:フィスコ


*08:01JST 【中国から探る日本株】中国新車販売、日韓メーカーで明暗 現代自は燃料電池車で先行狙う
日韓自動車メーカーの中国販売が明暗を分けている。日本メーカーの11月販売台数は、昨年の尖閣問題の反動や新モデル車の投入を受けて大幅に増加。うちホンダ<7267>では前年同月比2倍の8万3013台に達し、月次ベースの最高を記録した。日産自動車<7201>も2倍弱、トヨタ自動車<7203>は同41%の伸びを示した。

一方で、韓国最大手の現代自動車の中国販売は振るわなかった。中国や米国を含む海外販売台数は11月に前年同月比で3%減少。マイナスに転じるのは、2009年の金融危機以降で初めてだという。ウォン高の進行などを受けて、現代自動車は韓国国内でも苦戦しており、競争力の低下が指摘されている。

こうした中、現代自動車は「次世代エコカーの本命」とされる燃料電池車で、巻き返しを図る。報道によると、トヨタやホンダは2014年末から2015年にかけて燃料電池車の市販を計画しているが、現代自動車は2014年初の段階で市場への投入を予定。ハイブリッド車分野における、かつてのトヨタのように先行メリットを狙う考えだ。

また、中国現地では、日系車の先行きには依然として不透明感が漂うとの指摘もみられる。足元では防空識別圏を巡る緊張が高まっており、昨年の尖閣問題のように、「政治リスクがいつ爆発してもおかしくない」との見方からだ。また、反日デモの反動増要因がはく落する来年こそが、「本当の正念場」との声も聞かれる。《NT》

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