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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】OBARA GROUPが再上昇開始、早くも今9月期に上振れ期待
溶接機器のOBARA GROUP <6877> の株価は11月に急伸し、その後も戻り高値圏で堅調に推移している。今期(14年9月期)業績は減益見通しとしているが、上振れ期待で5月高値を試す流れだろう。
自動車業界向け抵抗溶接機器や造船・建設業界向けアーク溶接機器を主力とする溶接機器関連事業、およびエレクトロニクス業界向け平面研磨装置を主力とする研磨装置関連事業を展開している。
今期の連結業績見通しは売上高が前期比1.1%増の390億円、営業利益が同4.5%減の60億円、経常利益が同19.7%減の59億円、純利益が同12.9%減の40億円としている。セグメント別の計画(連結調整前)を見ると、溶接機器関連事業は売上高が同0.5%減の260億円、営業利益が同11.0%減の44億70百万円、研磨装置関連事業は売上高が同4.3%増の130億円、営業利益が同15.9%増の18億30百万円としている。
前期との比較で設備投資需要がやや落ち着いた状況になるとして、保守的な見通しのようだ。ただし、世界の自動車メーカーの増産投資を背景として溶接機器関連事業が好調に推移し、研磨装置関連事業も回復傾向を強めているようだ。会社見通しには上振れ余地があり好業績が期待される。なお想定為替レートは1米ドル=98円60銭(1円の変動による影響は経常利益段階で約15百万円)であり、足元の円安進行も上振れ要因となりそうだ。
株価の動きを見ると、前期決算発表翌日の11月12日は安値圏の2340円で寄り付いた後に急動意の展開となり、2750円まで急騰する場面があった。そして11月14日には3000円台を回復し、その後も概ね戻り高値圏の3000円~3100円近辺で堅調に推移している。今期業績の上振れを期待する動きのようだ。
12月2日の終値3130円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS205円86銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1596円45銭で算出)は2.0倍近辺である。週足チャートで見ると短期モミ合いから上放れて、13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。強基調へ転換した形であり、5月の高値3465円を試す流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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