【編集長の視点】ラサ商事は高値射程圏、配当権利取り

2013年9月24日 09:28

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  ラサ商事 <3023> は、9月25日に迫った3月期決算会社の中間配当の権利付き最終日を前に、下値に高配当利回り買いが続き、25日移動平均線を上放れてきており、下げ過ぎ訂正から年初来高値518円へのキャッチアップを強めよう。今3月期から推進している中期経営計画で、最終年度の2016年3月期の純利益を今期予想比6割増と拡大を目指していることも、フォローする見込みで、株価面でも、PER7倍台、PBR0.4倍の割安修正を支援しよう。

  同社の配当政策は、株主への長期的な利益還元を重要な経営課題として位置付け、企業体質の強化、今後の事業展開、内部留保の充実を勘案したうえで、配当性向を20%前後に維持することを基本としており、今期も中間配当7.5円、期末配当を7.5円とする年間15円配当(前期実績15円)を安定継続する。年間配当利回りは、3.3%と市場平均1.59の倍以上となっており、権利付き最終日を前に権利取りの買い物が徐々に増勢となってきている。

  一方、今期業績は、減収減益を予想し純利益は6億8600万円(前期比11%減)としている。国内経済の回復傾向が拡大しているものの、海外経済の下ぶれリスクが残り、資源価格の動向に不透明感が続くとして慎重に見込んだものだが、そのなかでも2012年10月に子会社化したイズを含めてグループ経営に磨きをかける。

  このグループ経営推進を中心に置く中期経営計画では、3年後の2016年3月期に売り上げ330億円(今期予想6億8600万円)、経常利益19億円(同13億円)、純利益11億円(同6億8600万円)を目指して、「世界に通用する一流技術商品と有用な価値ある資源を国内外に販売」する成長戦略を推進する。資源・金属素材関連事業ではジルコサンド製品の多様化や中国、東南アジア諸国、インドのグローバル市場の開拓、産機・建機関連事業では、石炭火力発電やバイオマス・バイオガス分野への注力、下水道BCP(津波、高潮、豪雨)対応の汚泥ポンプの開発、環境建設設備事業では、石炭ガス化複合発電のスラグ処理へのラサ・システムの販売などを重点施策に位置付けている。

  株価は、今期業績の減収減益予想と全般相場急落の波及で調整したものの、年初来安値392円に顔合わせして踏み止まり、中期経営計画の高評価で458円までリバウンド、400円台固めから中間配当権利取りで再度、下値を切り上げきた。高配当利回り買いで低PER・PBRも修正、高値奪回の値幅効果も期待できそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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