概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は小幅続伸、輸出銘柄の続落が指数の重し

2013年9月17日 09:52

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記事提供元:フィスコ


*09:52JST 概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は小幅続伸、輸出銘柄の続落が指数の重し
【ブラジル】ボベスパ指数 53821.63 +0.04%
昨日16日のブラジル市場は小幅続伸。主要指標のボベスパ指数は前営業日比24.12ポイント高(+0.04%)の53821.63で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは35、値下がり38と売りが優勢。セクター別では、通信や金融が買われた半面、ヘルスケアや資本財が安い。

買いが先行した後は上げ幅を徐々に縮小させたが、引け間際に再びプラス圏を回復した。米国の量的緩和が継続されるとの期待から朝方は堅調な値動きを示した。国内では、成長見通しの上方修正が好感され、電力や不動産、小売りなどに買いが集中。ブラジル中央銀行がエコノミスト約100人を対象に週間ベースで実施した最新調査(9月16日分)では、2013年の国内総生産(GDP)成長率予想が前週の2.35%から2.40%に上方修正された。2013年末の消費者物価指数(IPCA)予想は5.82%に据え置かれた。

【ロシア】MICEX指数 1470.48 +2.06%
16日のロシア市場は大幅反発。主要指標のMICEX指数は前営業日比29.74ポイント高(+2.06%)の1470.48で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり44、値下がり5、変わらず1と買いが優勢。MICEX指数はこの日、終値ベースで今年3月15日以来の高値を記録した。

朝方は弱含みの展開を示したが、その後は上げ幅を急速に拡大させた。引き締め派と目されるローレンス・サマーズ氏が米国の次期連邦準備理事会(FRB)議長候補を辞退したとの発表を受け、同国の量的緩和が長期化するとの観測が高まった。また、シリアの化学兵器を廃棄する枠組みで米ロ両国が合意したことも、ロシアから欧州に向けた天然ガスの輸出不安を後退させた。

【インド】SENSEX指数 19742.47 +0.05%
16日のインドSENSEX指数は小反発。米連邦準備理事会(FRB)次期議長の最有力候補と目されていたサマーズ元財務長官がレースを辞退。同氏の議長就任可能性が遠のいたことで、FRBの緩和縮小ペースが緩やかになるとの期待感が強まった。ただ、相場は中盤から上げ幅を縮小。発表された8月の卸売物価指数(WPI)上昇率が市場予想を大きく上回ったことが嫌気材料。通貨ルピーの急落がインフレ圧力を高めたほか、燃料管理価格の引き上げが物価上昇を後押しした。

【中国本土】上海総合指数 2231.40 -0.22%
16日の上海総合指数は続落。買い優勢でスタートした後、前営業日の終値をはさんで上下に振れる展開となった。シリア懸念の後退や中国の景気底入れ観測に加えて、証券当局が優先株制度のモデル実施に向けた準備を進めていると明らかにしたことが支援材料。一方、同指数は先週だけで4.5%上昇しており、目先の過熱感からの利食い売りが足かせとなった。また、今週19-20日が中秋節で休場となることから、連休前の換金売り圧力も強まったようだ。《FA》

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